Apache Ant
Apache Ant(アパッチ アント)は、ビルド自動化のためのソフトウェアである。 GNU make のJava版ともいえるものであり、オペレーティングシステム (OS) など特定の環境に依存しにくいビルドツールである。XML文書でビルド(ソフトウェア構築)のルールを記述することが特徴である[2]。統合開発環境EclipseにはAntプラグインが標準で内蔵されている。元々 Apache Tomcat をビルドするために開発されたものである[3]。 Apache Antは、Apacheソフトウェア財団によってApache Licenseの下で公開されているFOSSである。 Antはタスクと呼ばれる何種類ものXML要素をビルドファイル (デフォルトではbuild.xml) 上に記述してビルドのルールを作る。このタスクは、Antのプラグインとして提供されているものを外部から採り入れることで、追加することもできる。また、このタスクをAntのアプリケーションプログラミングインタフェース (API) に従ってJavaで記述することにより、自作することもできる。 また近年[いつ?]では、Javaのみならず、IKVM.NETプロジェクトによりAnt task for IKVMCとしてMono/.NET Frameworkでの利用も促進されている。 歴史Ant(「Another Neat Tool」の略[4])は、 ジェームズ・ダンカン・デイビッドソン(James Duncan Davidson)によって、サン・マイクロシステムズのリファレンスJSPおよびサーブレットエンジン(後のApache Tomcat)をオープンソースとして公開する準備の際に考案された。Solaris上でのビルドにはプロプライエタリソフトウェア版のMakeが使用されていたが、オープンソースの世界ではTomcatをどのプラットフォームでビルドするかを制御する手段が存在しなかった。そのため、AntはXML形式の「ビルドファイル」に記述された指示に従ってTomcatをビルドするための単純なプラットフォーム非依存ツールとして作成された。Ant(バージョン1.1)は2000年7月19日に単独の製品として正式にリリースされた。 Antバージョン2に向けて複数の提案がなされた。たとえば、ジェームズ・ダンカン・デイビッドソンによるAntEater、ピーター・ドナルドによるMyrmidon、コナー・マクニールによるMutantなどであるが、いずれも開発者コミュニティに広く受け入れられるには至らなかった[5]。 2002年当時、AntはほとんどのJava開発プロジェクトで使用されていたビルドツールであった[6]。たとえば、多くのオープンソースJava開発者が配布物に 2004年、Apacheはこれと類似の目的を持つ新しいツールであるMavenを作成した。 Gradleは、2008年に作成された類似ソフトウェアであり、XMLではなくGroovy(およびその他の言語)を使用するという点で異なる。 拡張機能WOProject-Ant[7]は、Ant用に記述されたタスク拡張の一例である。これらの拡張機能は、その
そのほかにも、Perforce、.NET Framework、EJB、ファイルシステム操作用のタスク拡張が存在する[12]。 主なAntタスク
脚注
参考文献
関連項目外部リンク
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