岸本 加世子(きしもと かよこ、1960年〈昭和35年〉12月29日 - )は、日本の女優。アン・ヌフ所属[1]。
来歴
静岡県島田市出身[2]。10歳年下の弟がいる[3]。小学校1年時の7歳から神奈川県川崎市、横浜市鶴見区で育つ[3]。この間、5回転校した[3]。川崎市立宮崎中学校を経て、中延学園高等学校(現:朋優学院高等学校)調理科に2年まで通い[3]、その後は明治大学付属中野高等学校定時制に転校するも中退[4]。当時はヤンキーだった[5]。
西城秀樹の大ファンで[5][6]、高校1年在学時の1976年、横浜ドリームランドで行われた西城の新曲発表会を見に行った[5]。西城が失神する演技を見て「秀樹が失神した」と勘違いしてステージに上がり込み、これをきっかけに当時の西城の所属事務所・芸映にスカウトされたとされてきたが、実際は客席に居た岸本が周囲の観客の振り回すポンポンなどで前が見えないことに怒って「見えねえよ!」などと叫んだところ、偶然近くに居た西城のマネージャーの目に留まり、自宅へ何度も熱心に通われて芸映に加入したのだという[5][7]。
1977年にTBS系列で放送された連続テレビドラマ『ムー』でデビューし、久世光彦演出作品には欠かせない存在として向田邦子シリーズ『あ・うん』(1980年)などで頭角を現す[8]。当初はアイドル女優としてテレビドラマや映画、歌手活動など幅広い分野で活動した。
1980年代以降、富士フイルムでの樹木希林との掛け合い漫才のコマーシャルに出演し、岸本が発した「それなりに写ります」は流行語になった[9]。樹木には公私ともに可愛がられたという。このほかにもオリエントファイナンス(現:オリエントコーポレーション)、千葉真一と共演したトヨタ・カリーナ(3・4代目)などのコマーシャルでも人気を博した。
ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した北野武監督作品『HANA-BI』(1998年)に出演したことをきっかけに北野作品の常連となり、『菊次郎の夏』(1999年)では日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。また、小説・エッセイなどの執筆活動も展開したほか、「本音で話す女優」としてバラエティ番組への出演もこなす。
2017年1月、所属事務所をブリリアンスからアン・ヌフへ移籍した[1]。
人物
受賞履歴
- 第18回(1980年度)ゴールデン・アロー賞 演劇部門新人賞 - 芸術座『雪まろげ』
- 第4回(1980年度)日本アカデミー賞 新人賞
- 第5回(1981年度)日本アカデミー賞 優秀助演女優賞 - 『悪霊島』
- 第22回(1998年度)日本アカデミー賞 優秀主演女優賞 - 『HANA-BI』[15]
- 第23回(1999年度)日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞 - 『菊次郎の夏』
- 第23回(1999年度)日本アカデミー賞 優秀助演女優賞 - 『秘密』
- 第24回(2016年)橋田賞 - 『居酒屋もへじ』などの演技に対し[16]
出演
映画
テレビドラマ
バラエティ番組
ラジオ番組
舞台
CM
ビデオ
ディスコグラフィ
シングル
アルバム
オリジナル・アルバム
- 北風よ
- 作詞・作曲:荒木一郎/編曲:青木望
- 3時25分現在
- 作詞・作曲:荒木一郎/編曲:馬飼野俊一
- さざんかの咲く頃
- 作詞・作曲:荒木一郎/編曲:馬飼野俊一
- 悲しみ色のクレパス
- 作詞・作曲:荒木一郎/編曲:馬飼野俊一
- 初恋の足音
- 作詞・作曲:荒木一郎/編曲:青木望
- あなたのいない夜
- 作詞・作曲:荒木一郎/編曲:馬飼野俊一
- “私小説”7月「三宅島へ」
- 作詞:ちあき哲也/作曲・編曲:馬飼野康二
- “私小説”8月「私の好きなたかしちゃん」
- 作詞:ちあき哲也/作曲・編曲:馬飼野康二
- “私小説”9月「ひとりだち」
- 作詞:ちあき哲也/作曲・編曲:馬飼野康二
- 何色の便箋が好き?
- 作詞:鶴田喜久子/作曲:小泉まさみ/編曲:青木望
- 赤い靴の思い出
- 作詞:鶴田喜久子/作曲:うすいよしのり/編曲:青木望
- ママリンゴの唄
- 作詞:市川睦月/作曲:大野克夫/編曲:青木望
- 裸の花嫁
- 作詞:中里綴/作曲・編曲:馬飼野康二
- 悲しみの街角
- 作詞:中里綴/作曲・編曲:馬飼野康二
- あゝ落ちるPART I
- 作詞:なかにし礼/作曲:都倉俊一/編曲:田辺信一
- あゝ落ちるPART II
- 作詞:なかにし礼/作曲:都倉俊一/編曲:田辺信一
- 心が……
- 作詞・作曲:榊原まさとし/編曲:大谷和夫
- さみしさ比べ
- 作詞:康珍化/作曲:芳野藤丸/編曲:大谷和夫
- 2. 「別世界」(1983年9月/30120-28)
- ※全編曲:大谷和夫
- 独り笑い
- 作詞・作曲:伊藤薫
- にぎやかな微笑み
- 作詞:小林和子/作曲:あすなろ
- BANZAI LADY
- 作詞・作曲:伊藤薫
- 赤いサンダル
- 作詞:東海林良/作曲:鈴木キサブロー
- 誰にも逢いたくない時は
- 作詞・作曲:榊原まさとし
- 男(あいつ)
- 作詞・作曲:木兵衛
- ざわめきの外で
- 作詞:佐藤順英/作曲:西島三重子
- ※原曲歌唱:西島三重子
- さみしさ比べ
- 作詞:康珍化/作曲:芳野藤丸
- 心が……
- 作詞・作曲:榊原まさとし
- 黄昏れからもう一度
- 作詞:売野雅勇/作曲:鈴木キサブロー
著書
小説
エッセイ
脚注
注釈
- ^ モデルは泉アキ。
- ^ 放送後の2008年7月30日、内藤大助役の伊藤淳史と共に、内藤のWBC世界フライ級タイトル防衛戦を観戦。
- ^ TBS系テレビドラマ「ムー」挿入歌。
- ^ 2009年7月15日にCD版がリリースされた(規格品番:PCCS-00063)。
出典
外部リンク
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