岡本信彦
岡本 信彦(おかもと のぶひこ、1986年10月24日[5][10] - )は、日本の男性声優、歌手。東京都出身[5][10]。ラクーンドッグ代表取締役[11][10]。 来歴声優になるまで岡本の親や周囲の人間によると、幼少期の性格は今と異なっており、3歳になるまでほとんど喋らなかった。そのため、あまり何を考えているか分からない子供だったという[12]。小学生になると、人と話すことがあまり好きではないことを自覚し、その意識は中学生のころまで続いた。しかし、高校進学後は会話に楽しさを感じるようになった[12]。 小中学生のころは将棋、水泳、バドミントンに打ち込んでいた。気に入ったことは集中してやり切るタイプだったため、人並み以上にはできるようになっていたという[12]。 小さいころから『SLAM DUNK』、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』、『幽☆遊☆白書』、『ドラゴンボールZ』などのアニメが好きだった[12][13]。最初に好きになったのは『SLAM DUNK』で、特に流川楓が好きだった[12]。憧れから、中学時代にはバスケットボール部に入ったが、才能がないと感じたためすぐにその道を諦めた[12]。他の作品で好きだったキャラクターは『幽☆遊☆白書』の飛影と陣、『NARUTO -ナルト-』のイタチと鬼鮫、『HUNTER×HUNTER』のキルアと団長[12]。昔から、主人公よりも敵キャラや飄々とした感じのキャラが好きだった[12]。 声優という職業を意識したのは小学生のころ。アニメが好きだったことに加え、当時母親が朗読のボランティアで使用していたマイクが家にあったため[13]。声優を志したのは中学生のころ。声優になれば、自分が諦めた流川楓のようなバスケットボールプレイヤー、『月下の棋士』の氷室将介のような将棋の棋士になり、その人生を擬似体験できると考えたことがきっかけ[12]。 声優を目指せる専門学校や養成所に通うことを両親に相談したところ、父親からは「やりたいことをやればいい」と言われたが、母親からは厳しく「公務員じゃなきゃだめ」と言われた[14]。親は公務員だったが、岡本自身は変化のない人生を生きたくないという考えから「公務員だけは絶対嫌だ」と思っていた[15]。また、中学卒業後すぐに専門学校に行きたいと思っていたため、学校の教師にも猛反対された[14]。しかし、母親は専門学校への進学には反対したものの、「高校に行きながら週1でレッスンを受ければいいじゃない」と養成所の情報を教えてくれたため、高校に行きながら養成所に通うことにした[14]。当初はオーディションに慣れようと思い、高校に行きながら色々な養成所、専門学校のオーディションを受けていた[14]。そうしてあたっていく中に、のちに所属することになるプロ・フィットの養成所があった。多くの音響監督が講師として務めていたため「これは実力がつきそうだ」と思い、ほかの養成所のオーディションは受けず、大学受験を控えたころにプロ・フィット声優養成所[7]に入所[14](第3期生)[16]。母親からは「大学までちゃんと卒業することが条件」「20歳までに声優になれなかったら、それ以上は諦めなさい」と言われてたという[15][17]。養成所の学費は、セブンイレブン、警備員、マクドナルド、郵便局などでアルバイトをして払った[12][17]。養成所在学中にプロ・フィットの預かりとして所属することになり、声優としての活動を始める[17]。 キャリアBLCD『追憶のキスを君は奪う』にて声優デビュー[9]。テレビアニメデビューは『N・H・Kにようこそ!』の男子生徒A役である[18]。初レギュラーは、預かり期間が残り僅かとなった19歳くらいのころにオーディションで受かった『ゴーストハント』のジョン・ブラウン役である[9][17]。 2007年、テレビアニメ「sola」の森宮依人役で初主演[19]。 2009年第3回声優アワードにて新人男優賞を受賞[20]。同年、大学を卒業。 2011年第5回声優アワードにて助演男優賞を受賞[21]。 2012年5月23日、Kiramuneから1stミニアルバム『Palette』で個人名義での歌手活動を開始[22]。 現在まで2020年3月21日、公式ブログを更新し、声優の大亀あすかとかなり前から結婚していたこと、文春オンラインで報じられた不倫疑惑について認めている[23]。 2021年10月24日、自身のTwitterアカウントを開設[24]。 2021年11月4日、所属するプロ・フィットが2022年3月末を以てマネジメント事業を終了することに伴い、岡本が新会社を設立し、新人声優およびプロ・フィット声優養成所の生徒を受け入れることが発表された。岡本は同日ブログを更新し、「この場所を守るため、また未来ある役者を守るため」に独立を決意したと述べたうえで、声優業についても「変わらず全力で続けてまいります」としている[25][26]。12月15日には岡本の新事務所構想と、岡本とは別に新事務所を設立するとしていた事務所スタッフ側の構想を一本化する形で「株式会社ラクーンドッグ」を設立し、代表取締役となる岡本を含めた34名が2022年4月1日付で同社所属となることが発表された[27][28]。 人物・エピソード特色同性で仲良い人物と話す時はツンデレになったりするという[29]。ツンデレの女性が好きで、控え目すぎる女性はお見合い状態になるため積極的な方が良いという[30]。 恋愛に関しては「いい恋はしたい」と語っている[30]。 オーディションでは「他の方とは違うアプローチでやろう」と思っており、ツンデレ、クールなキャラクターに関して、面白く演じたり、ナチュラル芝居にしたりと何パターンか考えながら挑んでいるという[29]。性格の悪い役は演じていて楽しいという[31]。 『ペルソナ 〜トリニティ・ソウル〜』での子安武人と沢城みゆきとの共演で、沢城から演技プランを持っていないと答えられない質問をされ、子安からは表現に関するアドバイスをされた[8]。沢城からは感情的な部分、子安からは表現的な部分を勉強をさせてもらって芝居に対する考え方が変わる転機になった作品だといい、目標にしている声優に子安を挙げている[32]。それからは芝居を理論的に考えるようになり、演じたつもりでも実際には音に出ていないことがあることを学んだという[32]。 『とある魔術の禁書目録』シリーズの一方通行〈アクセラレータ〉について、それまでは天然系、努力型の人物を演じることが多かったため天才役はほぼ初挑戦だったといい[33]、オーディションも「こうしたら気持ち悪くなるのではないか」と考えながら受けた[34]。岡本自身は部活でも将棋でもコツコツ練習するタイプのため、天才の気持ちが解らず「人を殺して成り上がる悪役的存在」という認識から「なぜそこまで強くなったのか」という道のりを考えてアクセラレータ像を作ったという[33]。沢城、子安から学んだことも参考にして、「どんな声、どんな音で演じれば悪役らしく聞こえるか」というところも岡本なりに考えて煮詰めていった[33]。アクセラレータを演じなかったら好青年の役を演じ続けていたのかもしれないという[34]。アクセラレータを演じてからヘッドボイス(息漏れしない裏声)が出るようになり[31]、狂気を抱いたキャラクターが増えたが、岡本自身は「怒ることが全然ない」というほど明るい性格であり、「普段怒らないからこそ、人と怒り方が違う。だから常軌を逸したキャラを演じられるんじゃないか」と言われたことがあったという[15][34]。ディレクターから「掠れ声こそアクセラレータ」と言われており、「喉を痛めつけているような音こそがアクセラレータの魅力かもしれない。普通のキャラクターだったらOKが出ない」と語る[34]。当時は『ゴーストハント』のジョン・ブラウン役、『sola』の森宮依人のような優男と、アクセラレータのようなクレイジーなキャラ両方をやれたらいいと思っていたが、2019年時点ではほとんど優男の役がなく「やっぱりクレイジーなほうが求められてるんだな」と語る[34]。『ダークナイト』のヒース・レジャー(ジョーカー役)[34]や、『シャイニング』のジャック・ニコルソンなどクレイジーな役が元から好きだといい、ジョーカーを観て「狂気って予想だにしないところからくるものがいいんだろうな」と思っており、そういった芝居が好きでそういう役を求めている自分がいたのかなと語る[34]。 『グッド・ドクター 名医の条件』のショーン・マーフィーを演じるにあたり、「子供のような純粋さを意識した」と語っている[35]。『レオナルド 〜知られざる天才の肖像〜』でフレディ・ハイモアを担当した際には、「本人の声はかわいい感じなので迷ったが、ゴツい見た目に合わせて吹き替えは低い声にした」と振り返っており、その一方で「声を低くしすぎると悪人のように聞こえてしまいバランスが難しい」と苦労したことを振り返っている[36]。 趣味・嗜好中学時代はバドミントン部に所属していた[37]。父親の影響で小学1年生頃から将棋が趣味で所有段位はアマチュア三段[13]。小学校時代はプロ棋士になることが夢で[12][13]、将棋会館道場に中学3年生まで通っていた[14]。将棋連盟が開講している子供将棋スクールの卒業生で、プロ棋士の野月浩貴から指導を受けていた[38]。当時は同じ志を持つ少年たちと切磋琢磨していたが、小学6年生の段階で周囲の少年たちと段位に差がつき始めていたため「これだと難しいな」と思いプロ棋士は断念し、声優への道を選んだ[12][14]。ニコニコ超会議のイベントではプロ棋士の橋本崇載と対局し、飛車落ちの持ち時間ハンデありではあったものの勝利した[39]。第二回将棋電王戦以降「天の声」やゲストとしてたびたび電王戦に出演している。ニコニコ超会議2015では糸谷哲郎竜王と飛車落ちで対局し敗れるが、聞き手を務めていた香川愛生女流王将とのエキシビション対局では角落ちではあったものの勝利した。[要出典][40] 将棋以外のボードゲームにも造詣が深く、仲間内でテーブルトークRPG『ダブルクロス』を遊んだことが発行元の富士見書房を通じて同作品デザイナーの矢野俊策に伝わり、『ダブルクロス・リプレイ・デイズ』への参加につながった[41]。 『ポケットモンスター』シリーズの大ファンで、努力値(ゲーム内の隠しパラメータ)などを知る「ポケモン廃人」であることでも知られ、雑誌『電撃Nintendo』2013年12月号ではシリーズプロデューサーである増田順一との対談が実現した。[要出典] スイーツや肉が好きで、ブログではたびたび菓子やステーキ、焼肉などの写真を掲載している。特にブラックサンダーは常に箱買いでストックしておくほどの大好物であり、かつては1日の朝と晩に10本ずつ食べるほどだったが、現在は事務所から正式に摂取制限を言い渡され、1日1本で我慢している。[要出典] 自分で自分のことを中二病と言っており[42]、かつては自身を風を操ることができる「風使い」だと思っていた。その過去が明らかになったことをきっかけに、『RADIO 4Gamer』のエンディングでは当時のエピソードを紹介するコーナーとして「風使い(ウィンドブレーカー)しこりん」が設けられていた[43]。 また、Kiramuneレーベルのライブでは、ライブを「儀式」、自身を「風使い」、ファンを「妖精さん」と呼んでいる[44]。 高校2年生のとき、好きなキャラクターを真似して左耳にピアスを開けた。30歳になるまであまりピアスを付けていなかったが、自身の声優デビュー10周年・30歳の記念番組『ノブチャンネル』最終回で「30になったからピアスを解禁する」と宣言し、以後着用している。よく付けている星型のものは2015年に木村良平、江口拓也から誕生日にプレゼントされたもので、大変気に入っており頻繁に使用している(宣材写真でも着用している)。また、ネックレスとピアスともにQ-pot.のチョコレート風のものを愛用している。[要出典] 座右の銘は「好きこそものの上手なれ」[18]。 交友・対人関係同い年の声優に松岡禎丞や逢坂良太がいる[45]。主人公を多く務める松岡に対し、理屈抜きで役を演技に落とし込める声優であると評している[46]。また、自身の声が松岡に似ているとよく言われるといい声の似ている声優に挙げている[47]。 出演太字はメインキャラクター。 テレビアニメ
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