Prime Video Boxing(プライムビデオ・ボクシング)は、Amazon Prime Video(以下プライムビデオ)にて配信されるプロボクシング中継、あるいは中継される興行ブランド名。第9弾までの旧称はPrime Video Presents Live Boxing(プライムビデオ・プレゼンツ・ライブボクシング)[1]。
概要
2021年11月、アマゾンジャパン(以下アマゾン)が帝拳プロモーション(以下帝拳)及びトップランクとパートナーシップ契約を締結[2]。帝拳が関与する世界タイトルマッチをメインとする大型興行を『Prime Video Boxing』のタイトルでプライムビデオにて独占生配信している。当初はアンダーカードの一部(原則として8回戦以上)を加えて3~5試合中継していたが、2025年からは第1試合より全試合完全生中継を行っている。Amazonプライム会員であれば追加料金なしで視聴ができる。なお、ラウンドインターバル及び試合間の休憩時間にはアンファー、SMBCグループなどのCMが流れる(プライムビデオが2025年4月8日に導入した広告とは別物)。
第1弾は2022年4月9日[注釈 1]、さいたまスーパーアリーナで開催された『Prime Video Presents Live Boxing』WBA・IBF・IBO世界ミドル級王座統一戦、村田諒太 VS ゲンナジー・ゴロフキンで、プライムビデオが日本国内で手掛ける初のスポーツ中継でもあった[5][6]。
2024年10月の第10弾よりイベント名が『Prime Video Boxing』に改称された[1]。
配信試合
- Prime Video Presents Live Boxing(第1弾)
- Prime Video Presents Live Boxing 2
- Prime Video Presents Live Boxing 3
- Prime Video Presents Live Boxing 4
- Prime Video Presents Live Boxing 5
- 2023年9月18日 有明アリーナ[15][16]
- WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ 寺地拳四朗 9回TKO ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)
- スーパーバンタム級8回戦 那須川天心 8回判定3-0 ルイス・グスマン(メキシコ)[注釈 4]
- WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ 中谷潤人 12回判定3-0 アルジ・コルテス(メキシコ)
- ライトフライ級8回戦 アンソニー・オラスクアガ 7回TKO ジーメル・マグラモ(英語版)(フィリピン)
- Prime Video Presents Live Boxing 6
- Prime Video Presents Live Boxing 7
- Prime Video Presents Live Boxing 8
- Prime Video Presents Live Boxing 9
- 2024年7月20日 両国国技館[27]
- WBC世界バンタム級タイトルマッチ 中谷潤人 1回KO ビンセント・アストロラビオ(英語版)(フィリピン)
- 10回戦 那須川天心 3RTKO ジョナサン・ロドリゲス(アメリカ)
- WBO世界フライ級王座決定戦 加納陸(大成) 3回KO アンソニー・オラスクアガ
- スーパーミドル級6回戦 荒本一成(帝拳) 6回TKO ムングンツォージ・ナンディンエルデン(モンゴル)[注釈 7]
- 中止
- WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ 田中恒成 vs ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)[注釈 8]
- Prime Video Boxing 10
- 2024年10月13日 有明アリーナ[1]
- WBA世界バンタム級タイトルマッチ 井上拓真 12回判定3-0 堤聖也(角海老宝石)
- WBC世界フライ級王座決定戦 寺地拳四朗 11回TKO クリストファー・ロサレス(ニカラグア)
- WBA世界フライ級タイトルマッチ ユーリ阿久井政悟 12回判定2-1 タナンチャイ・ナコンルアンプロモーション(タイ)
- WBO世界ライトフライ級王座決定戦 岩田翔吉 3回TKO ハイロ・ノリエガ(スペイン)
- 2024年10月14日 有明アリーナ[1]
- WBC世界バンタム級タイトルマッチ 中谷潤人 6回TKO ペッチ・CPフレッシュマート(英語版)(タイ)
- WBOアジアパシフィックバンタム級王座決定10回戦 那須川天心 12回判定3-0 ジェルウィン・アシロ(フィリピン)
- WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ 田中恒成 12回判定1-2 プメレレ・カフ(南アフリカ)
- WBO世界フライ級タイトルマッチ アンソニー・オラスクアガ 1回TKO[注釈 9] ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)
- Prime Video Boxing 11
- 2025年2月24日 有明アリーナ[30][31]
- WBC世界バンタム級タイトルマッチ 中谷潤人 3回KO ダビド・クエジャル(メキシコ)
- バンタム級10回戦 那須川天心 10回判定3-0 ジェイソン・モロニー
- WBA世界バンタム級タイトルマッチ 堤聖也 12回判定0-0 比嘉大吾(志成)
- 73.2kg契約6回戦 赤井英五郎(帝拳)2回TKO 盛合竜也(ワタナベ)
- ライト級4回戦 木内凌祐(セレス) 4回判定3-0 フエンテス北嶋(E&Jカシアス)
- Prime Video Boxing 12 in Las Vegas
- 2025年5月5日(現地時間5月4日) アメリカ・ネバダ州ラスベガス・T-モバイル・アリーナ[32][33]
- WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 井上尚弥 8回TKO ラモン・カルデナス(アメリカ)
- WBO世界フェザー級タイトルマッチ ラファエル・エスピノサ(メキシコ) 7回TKO エドワード・バスケス (アメリカ)
- WBOインターコンチネンタルウェルター級王座決定10回戦 ロハン・ポランコ(英語版)(ドミニカ共和国)10回判定3-0 ファビアン・マイダナ(アルゼンチン)
- NABFジュニアスーパーライト級王座決定8回戦 エミリアーノ・バルガス(アメリカ)2回TKO ファン・レオン(スペイン)
- フェザー級10回戦 中野幹士(帝拳)4回TKO ペドロ・マルケス(プエルトリコ)
- Prime Video Boxing 13
主な出演者
MC
第9弾以降(第12弾除く)はMCを置かず、後述の実況アナウンサー(主にメインイベント担当)が進行を兼任している。
解説
- 長谷川穂積(元WBC世界バンタム級・フェザー級・スーパーバンタム級3階級王者)
- 山中慎介(元WBC世界バンタム級王者)
- 具志堅用高(元WBA世界ライトフライ級王者) - 第4弾
- 西岡利晃(元WBC世界スーパーバンタム級王者) - 第10・11・12・13弾
- 八重樫東(元WBA世界ミニマム級・WBCフライ級・IBFライトフライ級3階級王者) - 第10弾
ゲスト
- 村田諒太 - 第2弾以降適宜出演。第5・6・7弾ではMC兼解説。
- 井上尚弥 - 第1・4・7・10弾
- 堤聖也 - 第13弾
- 武居由樹 - 第13弾
実況
- フジテレビアナウンサー(第1-8弾)
- 日本テレビアナウンサー(第9弾以降)
- フリーアナウンサー
備考
- イベント及び配信コンテンツについては第1弾から第8弾まではフジテレビ『FUJI BOXING』スタッフにプロデュースを委託し[37]、実況も基本的に同局所属のアナウンサーが担当していた他、2022年には『FUJI BOXING』内で特集コーナーも組んでいた。これは村田が出場する試合の国内独占放映権を同局が持っていたためである[注釈 10]。第9弾からは日本テレビの系列会社であり、同じく帝拳が関与するU-NEXT『DYNAMIC GLOVE』の映像制作を行うAX-ONがプロデュースを担当、実況も同局所属及び同局出身のアナウンサーが担当した[注釈 11]。また、竹内由恵を始めとするMC陣の出演もなかった。ラスベガス開催となった第12弾はESPNが制作した映像を基にWOWOWが番組プロデュースを担当した。
- 6月7日に配信されたWBA・IBF・WBC世界バンタム級王座統一戦、井上尚弥 vs ノニト・ドネアは、プライムビデオが日本で配信した作品の中で、配信初日として当時の史上1位の視聴数を記録した[38]。その後、2023年3月22日配信の2023 ワールド・ベースボール・クラシック決勝戦に更新された[39]が、2024年5月6日の井上尚 vs ルイス・ネリ戦で視聴数を再び更新した[40]。
- 当番組のプライムビデオによる配信は日本国内限定であり、海外では興行ごとに別のプラットフォームでそれぞれ配信される[注釈 12]。一方で米プライムビデオでは2024年よりプレミア・ボクシング・チャンピオンズの試合を配信しているが、日本では非PPV興行のみ無料生配信(非プライム会員も視聴可で、日本語実況はなし)しており、PPV興行はWOWOWライブにて生中継を行っている。
- 当番組で配信された試合は約2か月後にWOWOWライブ「エキサイトマッチSP」にて出場選手によるセルフ解説の下でダイジェスト放送されている。番組はWOWOWオンデマンドに加えてプライムビデオチャンネル「WOWSPO」でも配信される。
- 2022年12月14日のWBA・WBC・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の井上尚 vs ポール・バトラー(イギリス)も当番組にて配信予定であると報道されていたが[43]、結局はdTV(現Lemino)にて配信され、井上尚戦を中心とした試合は以降は2024年5月6日の対ネリ戦、2025年5月5日のカルデナスを除いてLeminoで配信されるようになった。
- 2024年5月31日、ボクシングデビュー戦より当番組で中継を行ってきた那須川天心とアマゾンがスポンサーシップ契約を締結した[44]。
関連番組
ボクシングナビ〜プレミアムラウンジ
ボクシングナビ〜プレミアムラウンジは、プライムビデオにて配信されているボクシング情報番組である[45]。
初回は第9弾を1週間後に控えた2024年7月13日に配信された。第2回以降は基本的に毎月最終金曜日に配信され、プライムビデオ公式YouTubeチャンネルでも視聴可能になる。
出演者
- 香川照之 - ナビゲーター
- 福田直樹(ボクシング写真家。香川の小中高時代の同級生)
- 解説者
- ゲスト
- 第1回(2024年7月13日) - 那須川天心
- 第2回(8月30日) - 中谷潤人
- 第3回(9月26日) - 井上拓真
- 第4回(10月25日) - 武居由樹
- 第5回(11月28日) - 寺地拳四朗
- 第6回(12月27日) - 堤聖也
- 第7回(2025年1月31日) - 西田凌佑
- 第8回(2月20日) - ユーリ阿久井政悟
- 第9回(3月27日) - 那須川天心(2回目)
- 第10回(4月25日) - (井上尚弥スペシャル)
- 第11回(5月30日) - 中谷潤人(2回目)
- 第12回(6月27日)
番組内容
前半はPrime Video Boxingの展望及びボクシング界の話題などについて、香川・福田とPrime Video Boxing解説者で議論を行う。
後半は「プレミアムトークバトル」と題して香川とゲストのボクサーがボクシングの試合形式を基にしたラウンド制のトークを展開する。
脚注
注釈
- ^ a b 当初は前年12月29日を予定していたが[3]、オミクロン株急拡大による渡航制限のため延期[4]。
- ^ 発表当初は寺地とWBO王者ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)の王座統一戦を予定していたが、ゴンサレスがマイコプラズマ肺炎発症で来日できなくなったためオラスクアガに変更された。
- ^ 那須川のプロボクシングデビュー戦。
- ^ 発表当初は那須川とフアン・フローレス(メキシコ)の対戦を予定していたが[17]、フローレスが新型コロナウイルス感染症発症で来日できなくなったためグスマンに変更された[18]。
- ^ 当初の発表では2023年11月15日に両国国技館での開催を予定していたが[19][20][21]、井上拓真がスパーリング中に肋骨骨折の大怪我を負ったため延期[22]。また首都圏以外での開催は初となる。
- ^ a b c d 2023年11月15日に予定していたカード。
- ^ 荒本のプロボクシングデビュー戦。
- ^ ロドリゲスの体重超過により中止。
- ^ 試合終了時点での発表は偶然のバッティングによる無判定試合だった[28]が、10月24日付でJBCが試合結果を変更した[29]
- ^ 村田は2013年にフジテレビと関係が深い三迫ジムからプロデビューし、2014年9月に帝拳へ移籍後も個別に放映権契約を結んだ上で継続された。ただし、2018年10月にラスベガスで行われたロブ・ブラント戦のみDAZNにて独占生中継。フジテレビは後日録画で放送。
- ^ ただし試合時間表示は『FUJI BOXING』仕様を継続して使用。
- ^ 例えばアメリカでは第1弾はゴロフキンと契約を結ぶDAZN、第2弾以降はトップランクと契約しているESPN+にてそれぞれ配信(第3弾は京口と契約を結んでいるDAZNもヨーロッパ全域で配信)[41][42]。
出典
関連項目
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