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ONE PIECEの用語一覧

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ONE PIECEの用語一覧(ワンピースのようごいちらん)では、尾田栄一郎漫画ONE PIECE』の用語について解説する。

地理

作中世界の海は、世界を縦断する大陸「赤い土の大陸(レッドライン)」と、それに対して垂直に世界を一周する航路「偉大なる航路(グランドライン)」によって4つに分けられている。「偉大なる航路」は「凪の帯(カームベルト)」に挟まれている。また、「赤い土の大陸」によって二分された「偉大なる航路」後半の海は「新世界」と称されている。

「偉大なる航路」「赤い土の大陸」により東西南北に区切られた海はそれぞれ「東の海(イーストブルー)」、「西の海(ウエストブルー)」、「南の海(サウスブルー)」、「北の海(ノースブルー)」と呼ばれる。上空には「空島」がある。

ベガパンクによれば、空白の100年古代兵器によって発生した200メートルの海面上昇によって、世界は一度海に沈んだという。現存する世界は海に沈んだ「大陸の断片」の上に立っており、海底には空白の100年以前の世界の遺跡が眠っている。

組織・団体

海賊

物語の主軸となる、海上や島々で略奪などを主に行う集団。主に髑髏を模した海賊旗を掲げている。民間人から金品や食料、領地などを略奪する者が大多数であることから、各国の民間人や治安組織はもとより、世界政府や海軍とも敵対している。海賊同士も敵対関係にあるが、自身の海賊団を率いながら他の海賊団に傘下として加入する場合や、共通の目的のために海賊団同士で同盟を結ぶ場合もある。

大海賊時代以降は世界中の海賊たちが「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」と「海賊王」の座を狙って「偉大なる航路」を目指すようになった。このため「偉大なる航路」が「海賊の墓場」と言われる一方で、その「偉大なる航路」には世界中の指折りの海賊たちが集まり、そこに存在する多くの国や島に多大な被害を与えている。一部の海賊は特定の島を自身のナワバリとして支配しており、特に四皇や七武海など新世界の大物海賊はナワバリと共に無数の部下を引き連れており、巨大な犯罪組織を形成している。ロー曰くこれまでの海賊団とは規模が異なり、一海賊団が挑んでも船長の顔すら拝めないという。

一口に海賊と言ってもそのタイプは様々で、少数精鋭の海賊団(例:麦わらの一味、ハートの海賊団)、多くの傘下や部下を従える海賊団(例:クリーク海賊団、白ひげ海賊団、ビッグ・マム海賊団、百獣海賊団)、巨大な犯罪組織を形成している海賊団(例:ドンキホーテファミリー、バロックワークス)、人間以外の種族で構成された海賊団(例:タイヨウの海賊団、巨兵海賊団)、政府に(名目上)協力する「王下七武海[注 1]」、新世界に皇帝の如く君臨する4人の大海賊「四皇」などが存在する。また、新進気鋭の海賊は「ルーキー」と呼ばれる事があるほか、海賊の中には「海賊王」ロジャーを始め、「冥王」レイリーや「白ひげ」、「金獅子のシキ」など本人の生死を問わず伝説と語られる者もいる。

世界政府

世界政府の旗。
4つの海と「偉大なる航路」にある加盟国の結束を示す。旗への攻撃は世界政府への宣戦布告を意味している。

作中の世界をまとめる巨大な国際組織。800年前に、ジョイボーイに勝利した20の国の王達(最初の20人)によって創設された。本部は赤い土の大陸の頂上「聖地」マリージョアにある。最高権力者は「虚の玉座」に座るイムであるが、一般的にその存在は伏せられている。その下に表向きの最高権力者にあたる天竜人の最高位である5人の老人「五老星(ごろうせい)」が置かれており、さらにその下には海軍・サイファーポールなどを統括する立場の「世界政府全軍総帥」が存在する。役人たちは、身に付けているスーツ、ネクタイ、帽子が全て黒一色に統一されている。

世界の国々の大半が加盟しており、その数は170ヶ国に及ぶ[注 2]。作中に登場した加盟国はアラバスタ王国、サクラ王国(旧ドラム王国)、イリシア王国、ゴア王国、リュウグウ王国、ドレスローザ、プロデンス王国、花ノ国、悪ブラックドラム王国、ルルシア王国、ロシュワン王国、バリウッド王国、タジン王国、シシャノ王国、ソルベ王国[注 3]。4年に一度、代表50ヶ国の王達をマリージョアに集めて今後の世界の指針を決める会議「世界会議(レヴェリー)」が開かれる。各加盟国はそれぞれ主権を保持し、独自の政策を行っているが、場合によっては世界政府が政治介入することもできる模様[注 4]。世界政府非加盟国の国民は、政府の支配下に置かれたり、人身売買の対象となるなど、非人道的な処置を取られる場合がある。

海軍やサイファーポールなどを使い、民間人の犠牲も厭わず徹底した情報統制によって自分たちに不都合な事実を隠蔽している[注 5]。体面や支配維持、王族や貴族だけの利益に執着する体制が蔓延しつつあり、その状況が革命軍の結成に繋がっている。海兵や加盟国の要人の中にも、世界政府の腐敗や加盟国の暴挙に憤りを抱く人間は少なくない[注 6]

世界貴族

聖地マリージョアの住人。800年前に世界政府を作り上げた、「創造主」と称される最初の20人の王たちの末裔。別名「天竜人(てんりゅうびと)」。20の王族のうち、移住を拒んだアラバスタ王国のネフェルタリ家を除く19の王族が、マリージョアに移り住んでいる[注 7]。世界を創造した「最初の20人」は、「たった一人の王などいない」という誓いを立て、マリージョアにはそれを象徴する「虚の玉座」が存在し、そこに誰も座らないことを平和の証としているが、実際は「虚の玉座」に座り、五老星をも従わせるイムという人物が存在する。

男性は「聖(せい)」、女性は「宮(ぐう)」という敬称がつく。五老星など一部の者を除いて、男性は「え」、女性は「アマス」という語尾をつける特徴的な口調で話す。天竜人の多くは「自分たちは『人間』でなく『神』」と認識しており、一般人のことを「下々民(しもじみん)」と呼び蔑んでいる。また、下々民と同じ空気を吸わないよう、カプセル状のシャボンのマスクと防護服(外見は宇宙服に近い)を身につけている。世界貴族専用の身分証明のチップと、金色を所持している。一部の天竜人は、「高貴なオープナー(ノーブル - )」と呼ばれる特徴的な髪型をしている[1]

あらゆる治外法権を認められており、一般市民を殺傷しても一切罪に問われることはなく、反対に天竜人が傷付けられた場合は報復として海軍本部の大将が軍艦を率いて派遣される。天竜人にとって、大将は直属の部下に位置付けられる。また、天竜人に対する暴言は死罪になるという。

作中に登場した天竜人は一部を除いて傲岸不遜・厚顔無恥であり、一般人を奴隷にして非人道的に扱うなど悪行の限りを尽くしている[注 8][注 9]。天竜人の奴隷には天竜人の紋章の焼印(「天駆ける竜の蹄」)が焼きつけられ、その者は人間以下と見なされる。また、各加盟国の一般市民は世界貴族への貢ぎ金「天上金」を搾取されており、天上金によって一国が飢餓で滅んだ事例もあるため、一般市民からは「数百年分の世界の恨み」と表現されるほどの強烈な憎悪の対象となっている。

天竜人は自分の意志でその地位を捨てることも可能である。しかし、そうすれば特権を失い一般人と同等になる他、天竜人に恨みを持った一般人に迫害されるため、一部の例外を除けばそのようなことはしない。反対に、天竜人に認められれば血筋でない者でも天竜人になることができる模様。

また、海軍を半ば私物化しているも同然の振る舞いから、センゴクサカズキ(赤犬)ガープをはじめとする多くの海兵から強い嫌悪を抱かれている。

20の一族のうち、現時点では以下の11家が判明している。

ネフェルタリ家
アラバスタ王国を治める王族。20の王族の中で唯一マリージョアへの移住を拒否し下界に残ったため、天竜人には含まれない。五老星曰く、「裏切り者の一族」。
ドンキホーテ家
かつてドレスローザを治めていた王族。マリージョアに移住した19の王族の一つ。900年前まで小人のトンタッタ族を奴隷として服従させ、過酷な労働を強いていた。
33年前、ホーミング聖の一家が地位・権力全てを捨て地上に移住した。また、現在の一族であるミョスガルド聖はオトヒメの影響で奴隷を持っていない。そのため、ドンキホーテ一族は他の天竜人から異端視されている。
フィガーランド家
ガーリング聖シャムロック聖の一族。劇場版『RED』ではシャンクスとの関連が示唆されており、後に原作でシャンクスがフィガーランドの一族であることが正式に明かされた。
トップマン家
ウォーキュリー聖の一族。
イーザンバロン家
ナス寿郎聖の一族。
ジェイガルシア家
サターン聖の一族。
シェパード家
ピーター聖ソマーズ聖の一族。
マーカス家
マーズ聖の一族。
ネロナ家
イム聖の一族。
マンマイヤー家
軍子宮の一族。38年前にゴッドバレーで開かれた「人間狩り」には、この一族の者が参加している。
リモシフ家
キリンガム聖の一族。

海軍

世界政府直属の巨大な海上治安維持組織。「偉大なる航路」を管轄する海軍本部は三大勢力の一角。

エニエス・ロビー

世界政府直属の裁判所がある「司法の島」で、「偉大なる航路」前半にある不夜島(昼島)。裁判長は「三つ首のバスカビル」。島内の「司法の塔」はCP9の拠点。普段は海兵や法番隊など計1万人の兵力で警備されている。海列車でウォーターセブンと結ばれているが、民間人は原則立ち入ることができない。

裁判所ではあるが、世界政府には権力分立制度がないため、実態は政府の決定にそのまま従うという形だけの司法機関である。11人の「公正なる陪審員」がいるものの、全員が元海賊の死刑囚であり、連行された者の道連れを望むため、800年の歴史上において無罪判決が下されたことは一切ない。そのため罪人は名ばかりの裁判を受け、一切の例外なく「正義の門」から政府専用のタライ海流で大監獄インペルダウンか海軍本部に連行される。裁判所から先の司法の塔への道は、裁判所の建物に格納されている跳ね橋でしか進むことはできず、2ヶ所のレバーを操作することによって跳ね橋が下りる。司法の塔から地下道を通り、地上に出て「ためらいの橋」を渡った先に「正義の門」がある。

CP9が君臨し続けた事によって800年の間鉄壁を誇っていたが、エニエス・ロビー編での麦わらの一味の襲撃とスパンダムによって発動されたバスターコールで壊滅した。

サイファーポール

世界政府直属の諜報機関。

インペルダウン

世界政府が所有する海底の大監獄。

三大勢力

「偉大なる航路」に君臨する3つの強大な勢力。「海軍本部」、「王下七武海」、「四皇」を指す。

「偉大なる航路」が「海賊の墓場」と呼ばれる所以のひとつ。この3つの勢力は一般の海賊と基本的に対立しており、「偉大なる航路」での海賊の航海を困難にさせている。「四皇vs海軍本部&王下七武海」という勢力関係で均衡が保たれている。それぞれが海賊たちへの抑止力として存在しており、三大勢力のバランスが失われると世界の平穏が崩れると言われている。

四皇当人は存在自体が「災害」と称され、それに与する幹部たちも中将以上の実力を持つ者が多い。その一方で、海軍元帥や大将クラスにもなると、四皇最高幹部や傘下の海賊船長を打ち破ったり、四皇当人でも手こずるほどの戦闘力を持っており、七武海も四皇の戦力を削る要となっている。よって総合的かつ万全な態勢での戦力なら海軍のほうが上であるため、互いに手が出せない状態を維持し続けている状態である。

新世界編の世界会議で、王下七武海制度が撤廃されたことにより、三大勢力の均衡が崩れた。

海軍本部(かいぐんほんぶ)
三大勢力の一角。「偉大なる航路」を管轄する世界政府直下の海軍組織。
王下七武海(おうかしちぶかい)
三大勢力の一角。世界政府公認の7人の大海賊。
四皇(よんこう)
三大勢力の一角。「偉大なる航路」後半の海「新世界」に皇帝の如く君臨する4人の大海賊。その戦力は極めて強力かつ大規模であり、これらを食い止めるための力として海軍本部・王下七武海が並ぶ。船長の他、幹部格の戦闘力も極めて高く、多くの海賊たちとは一線を画す存在。ローは、新世界を生き残る手段は「四皇の傘下になる」か「挑み続ける」かしかないと語っている。四皇同士の戦いは「戦闘」ではなく「戦争」と表され、四皇が互いに接触するというだけで政府は数十隻の軍艦を動かして厳戒態勢を取る。政府および海軍は四皇との小競り合いが戦争に発展する危険性から、「上層部の許可なしに四皇と戦闘を行ってはならない」という方針を取っている。
物語当初時点で、赤髪のシャンクス〝白ひげ〟エドワード・ニューゲート百獣のカイドウ〝ビッグ・マム〟シャーロット・リンリンの4人だった。しかし、白ひげはマリンフォード頂上戦争にて戦死し、2年後の新世界編では〝黒ひげ〟マーシャル・D・ティーチが新たな四皇と位置づけられている。ワノ国・鬼ヶ島での決戦でカイドウとビッグ・マムが四皇の座から陥落し、麦わらのルフィ千両道化のバギーが新たな四皇となる。
『ONE PIECE novel A 2』では、大海賊時代以前はロジャー、白ひげ、ビッグ・マム、金獅子のシキが海の覇権を争っていたとされる[3]。ロジャーが処刑され、シキが行方をくらませた後に、シャンクスとカイドウが台頭したことで、現在の四皇の勢力図が形成されたという[3][4]。また出所不明の情報ではあるが、政府は四皇それぞれに対し「赤髪は怒らせると恐ろしい」「白ひげは仁義を破ると恐ろしい」「ビッグ・マムは機嫌を損ねると恐ろしい」「カイドウは存在することが恐ろしい」という評価をしているという[4]及び

会社

バロックワークス
王下七武海(当時)のクロコダイル(Mr.0)を社長とする秘密犯罪会社。
ガレーラカンパニー
ウォーターセブンにある世界政府御用達の造船会社。
7年前、それまであった7つの造船会社をアイスバーグが束ねて発足した。複数のドック(造船所)を持ち、中でも1番ドックは最も難しい仕事を引き受けている。約束を反故にして暴れる海賊も商売の相手にするだけあって、社員(特に職長)の戦闘力は非常に高い。
秘書や職長たちの中に政府の諜報機関「CP9」のメンバーが潜入していたが、エニエス・ロビー編にてパウリーの独断で解雇された。
トムズワーカーズ
かつてウォーターセブンに存在した「伝説の船大工」トムを社長とする小さな造船会社。
社員は、アイスバーグ、カティ・フラム(フランキー)、ココロの3名と角界ガエル・ヨコヅナの1匹のみ。海賊王ゴールド・ロジャーの船「オーロ・ジャクソン号」の造船や、海列車「パッフィング・トム」の製造で有名。ロジャーの件で島では肩身が狭く、本社は廃船島の「橋の下倉庫」にある。
ワポル財閥
元ドラム王国王ワポルが設立した会社。
ルフィに敗れ放浪生活を送っていたワポルが、「バクバク工場」で偶然生み出した玩具の評判が良かったことで開いた玩具屋が始まり。最初は小さな玩具屋だったが、新合金「ワポメタル」のおかげで大繁盛し、財閥にまで発展した。
バギーズ デリバリー
王下七武海に加盟したバギーが、バギー海賊団アルビダたちを元に結成した海賊派遣会社。
七武海となったバギーの名の下に「合法」で多くの海賊傭兵を各地に派遣することで、戦闘市場を牛耳っている。武器を密輸していたドンキホーテファミリーの壊滅後は、さらに派遣依頼が殺到していた。しかし、王下七武海の撤廃によって、クロスギルドに事実上吸収された。
クロスギルド (CROSS GUILD)
元王下七武海の海賊たちが新たに立ち上げた会社。海兵に賞金を懸けた「海兵狩り」を取り仕切り、多くの闇の組織が出資している。
表向きはバギーが社長とされているが、元々はクロコダイルミホークとの共同で立ち上げようとした事業。クロコダイルへの借金返済のため、バギーが新会社設立の宣伝を請け負うも、部下が勝手にバギーが一番目立つ広告を公表したことで、世間にバギーが社長と広まってしまった。
海兵の懸賞金はベリーではなく、星(スター)や王冠(クラウン)という単位で表記されている。1星で約1億ベリー、1王冠で約10億ベリーの宝箱が貰える。階級によって懸賞金は概ね決まっているが[注 10]コビーガープのように階級以上の懸賞金をかけられる海兵もいる。手配書は政府発行の「WANTED」表記とは異なり、「REWARD」表記。政府と違い、海兵を殺害しても支給額が下がることはない。
世界経済新聞社
世界経済新聞」(略称:「世経」)を発行する新聞社。社長はモルガンズ
「北の海」で広く知られる絵物語「海の戦士ソラ」を載せている。政府とのつながりが深く、依頼を受けて情報操作を行っている。モルガンズの方針で世間が騒ぐなら嘘情報でも載せるため、世経の記事を信用していない者もいる。ただモルガンズ自身は、守銭奴であると同時にジャーナリストとしての気概も持ち合わせており、必ずしも政府の要望に応じた情報操作をしているわけではない。本社社屋は気球と鳥の力で飛行し、移動できるようになっている。
郵便事業者
作中の世界では、政府機関以外の郵便はあまり発達していない[6]。民間企業のサービスとして、飛行距離が短い「小鳥便」や、長距離だが届かないことも多い「アルバトロス便」がある[6]。海賊同士で届け物をする場合は、使いの船を出すことが一般的である[6]
UMITシッピング(ウミット - )
海運会社。エッグヘッド編でラフィットがこの本社に潜入している。

賞金稼ぎ

懸賞金がかけられた海賊や犯罪者を捕らえて海軍や政府に引き渡し、その賞金を受け取ることで生活している者たち。超新星編ではヨサクジョニーフランキー一家が解体屋の副業として行っていた(アニメでは、元海兵のダディ・マスターソンが登場した)。新世界編では、ジャン・アンゴという賞金稼ぎが登場している。犯罪者を仕留めること自体は罪にならないが、海軍のたしぎのように嫌悪感を抱いている人物もいる。

人攫い屋

捕らえた人物を人間オークションに引き渡して売り上げを得ることを職業としている者たち。建前上、人身売買の対象は犯罪者と世界政府非加盟国の国民とされているが、実際には一般の人物も標的にされている。人攫いの間ではオークションにおける種族別の最低金額を書いたリストが出回っている。シャボンディ諸島に多くのチームがいる。新世界編の30年前には、白ひげ海賊団の傘下に入る前のカルマが人攫いを生業としており、天月トキ光月おでんを捕らえようとした。

革命軍

世界政府を直接倒そうと活動している組織。リーダーは、ルフィの父親であるモンキー・D・ドラゴン。世界政府及び海軍と敵対している点では海賊と変わらないが、「自ら進んで」世界政府と争おうとする所が一般の海賊とは大きく異なる。厳密には世界政府ではなく、それを支配する天竜人の打倒が真の目的である。

かつては「自勇軍」という名の組織だったが、22年前のオハラへのバスターコールをきっかけに世界の変革を決意したドラゴンによって、革命軍が結成された。長年「偉大なる航路」の白土の島バルティゴを拠点としていたが、ゾウ編でバルティゴを黒ひげ海賊団に壊滅させられたため、カマバッカ王国に総本部を移した。竜の船首を持つ帆船「ヴィント・グランマ号[7]を保有する。シンボルは竜の首と「R」「A」の文字が書かれたマーク[7]

その思想は世界中で広がっており、クーデターや反乱などによって、いくつもの国を滅亡に追い込んでいる。世界政府は革命軍の影響力を恐れており、黒幕の革命軍本隊とリーダーのドラゴンを「世界最悪の犯罪者」として血眼になって追いかけているが、その片鱗さえつかめていない。四つの海と「偉大なる航路」にそれぞれの軍がある。主に、政府によって捕らわれた市民・囚人や奴隷労働を強いられている人たちの解放等の活動をしており、解放された者たちが革命軍に加入する例も少なくない。

サボとコアラのような訳あり、もしくは政府によって両親を失った子供達が加入した場合は下働きをすると共にイナズマが座学を、くまやハック、イワンコフが戦闘技術を指導している[8]

ジェルマ王国

世界でも唯一無二の、国土を持たない海遊国家にしてサンジの故郷の国[注 11]。ヴィンスモーク家が治める、代々続く「科学の国」。何十隻もの巨大な電伝虫の船[注 12]がそれぞれ移動し、船同士を連結させることで国の形を成している。本船は「セント・ジェルマン号[9]。今なお世界で恐れられる軍隊「ジェルマ66」を有しており、国民の大半は男性の兵士である。世界政府加盟国だったが、ホールケーキアイランド編後に除名された。

ジェルマ66(ジェルマダブルシックス)
ジェルマ王国の軍隊。一般人には絵物語「海の戦士ソラ」に登場する架空の存在として捉えられている。別名「戦争屋」。科学戦闘部隊とも呼ばれ、空に浮くことができる靴など高い科学力を持っている。戦闘時には「レイドスーツ」を纏う。
兵士はジャッジが「血統因子」の研究の果てに造り出した、優れた兵士数人をコピーした「複製(クローン)兵」。兵士本人達は自分達がクローンであることは知らない。20歳の兵士1人の製造に5年を要する。地下施設に兵士のストック倉庫がある。兵士達は死を恐れず裏切らないようプログラムされており、日々鍛錬をかかさず、王族の命令には命を投げ出すことも辞さない。このため、あらゆる国々がジェルマの軍隊を恐れ、同時に憧れ欲している。兵士が死んでも補充できることから、王族には人の命を軽んずる倫理観が植え付いている。クローン兵の大半は男性だが、女性の兵士の存在も描写されている。
各コスチュームは戦隊ヒーローをイメージしてデザインされている[10]
ヴィンスモーク家
ジェルマ王国の王族で、大昔に北の海を武力で制圧した一族。サンジの生家。代々ジェルマ66を率いており、現在はサンジの父親であるヴィンスモーク・ジャッジが総帥にして国王を務めている。「人殺しの一族」とも揶揄されるヴィンスモーク家は、ある時代の悪の代名詞であり、絵物語「海の戦士ソラ」に登場する悪の軍団のモデルとなっている。また、「世界会議」への参加権があり、手配書の変更や海軍を動かす権力を持つ。
サンジらジャッジの子供は、ジャッジによって血統因子の操作を施されて生まれた「改造人間」である。彼らは生まれながら通常の人間を超えた身体能力を持ち、金属のように硬い「外骨格」が発現している。戦闘時にはレイドスーツというスーツを着用し、それぞれのスーツの特殊能力に適した人体に作られている[11]。また、サンジ以外の兄弟はジャッジの命令に逆らえないよう改造されており、イチジ・ニジ・ヨンジの3人は慈悲や優しさといった感情がない。名前には数字が含まれている(レイジュ=0、イチジ=1、ニジ=2、サンジ=3、ヨンジ=4)。容姿は全員、眉毛がうずまきの形になっていることが特徴で、サンジはジャッジと同じ金髪だが、レイジュら4人は血統因子の操作の影響により、髪の色が異なる[12]
サンジに兄弟がいる設定は以前から考えられていたが、4つ子という設定は、連載当時に作者の娘が熱中していたアニメ「おそ松さん」に登場する6つ子に張り合うつもりで作られた[13]

MADS(マッズ)

かつてDr.ベガパンクシーザー・クラウンが所属していた、無法な研究チーム。元々は闇金王ル・フェルドが出資した慈善事業「平和研究所MADS」であり、世界平和のため有望な科学者たちが集められた。所長のベガパンクは平和につながる研究をしていたが、他のメンバーは道義に反した殺戮兵器を生み出していた。後に生命の設計図とも言われている「血統因子」の発見といった成果を出すが、それを危険視した世界政府によってベガパンクは逮捕され、チームも政府に買収されて管理下に置かれた。

ジェルマ66現総帥ヴィンスモーク・ジャッジや百獣海賊団大看板クイーンもこのチームに所属していたが、政府の手から逃れており、独自で研究を重ねて戦闘に特化した科学力を身に着けた。また、かつてロックス海賊団に所属していた自称科学者ミス・バッキンガム・ステューシーも居候として在籍しており、後にMADSによる複製人間(クローン)研究の成功体第一号「ステューシー」の製作に繋がった。

表紙連載『ジェルマ66のあゝ無感情海遊記』で、ジャッジとシーザーによって「NEO MADS」が結成された。

生物・種族

人種

作中の血液型は、主にF型・S型・X型・XF型の4つに分類されているが、世界で呼び名が統一されておらず、A・B・Cを使う国もある[14]。下記の「オークション相場」は、人間オークションの基本最低金額。

人間
いわゆる「普通の人間」。世界で最も主要な人種であり、数も多い。ただ現実世界の人間と比べると、身長2mをはるかに超える異常な長身の者(例:880cmのビッグ・マム、692cmのモリアなど)が多くいる。オークション相場は50万ベリーで、全種族中最も低い。
魚人族人魚族
の特性を持ち、水中で暮らすことができる種族。陸上では呼吸、水中ではえら呼吸を行い[注 13]、生身で深海1万メートルの水圧にも耐えられる。
各人が持つ魚の特性は千差万別であり、肌の色や腕の数など姿形はそれぞれ違う。体の大きさは、通常の人間より小柄な者から、巨人族をも越す巨体の者までいる(前者はダルマ、後者はワダツミがその例)。海水魚淡水魚の区別はなく、淡水魚の魚人・人魚も海中で生活できる。また、生物の分類上魚類ではないタコイカなどの魚人・人魚も存在する。
古代の遺伝子から先祖返りを起こしやすい種族であり、親兄弟でも姿が全く違うことは珍しくない。そのため、人間のように姿形で区別することはなく、逆にそういった気持ちを理解できないという。魚人と人魚の間で子をなした場合は、魚人と人魚のどちらかが産まれる。また、人間との交配も可能で、その場合は半魚人・半人魚が生まれる。流れる血液は人間と同じであり、輸血もできる。
200年前に世界政府が魚人島との交流を発表するまでは「魚類」と分類され、世界中の人間から「化け物」として迫害されていた。現在でもシャボンディ諸島などの一部地域では差別意識が残っており、悪党でなくとも魚人・人魚の売買は黙認されている[注 14]。魚人・人魚たちには人間の住む世界や太陽への憧れを抱いている者がいるが、差別の歴史から人間に対する不信感を抱いている者も多く、アーロンやホーディのように人間を「下等種族」と見下し敵視している者もいる。
以下、魚人と人魚の主な違いを述べる。
魚人族
主に上半身に鰭など魚の特性を持つ種族。魚の特徴を持っているが哺乳類である[15]
一般的に魚を支配しようとする傾向がある[16]。人魚と違って肉や魚も食べる。魚類の魚人族は掌に水かきがある。生まれながらにして通常の人間の十倍の腕力を有し、更に魚本来の能力を併せ持つ(タコの魚人は足を利用した多刀流、サメの魚人は歯が自在に生え変わる)ことで戦闘に活かすことが出来る。また、水中戦で真価を発揮する特有の武術「魚人空手」「魚人柔術」が存在する。オークション相場は100万ベリー。
人魚族
主に下半身に魚の特性を持つ種族。世界一泳ぐのが速い種族。
魚を友とする傾向があり[16]、魚と会話することもできる。魚人と違って肉と魚は食べない。下半身が魚であり、基本的に「足」が無いため、魚人島の人魚は、地上で移動する際にシャボンを使用している。女の人魚は30歳を過ぎると尾ひれが二股に分かれ、陸上生活ができるようになる[17]。「人魚柔術」「人魚具術」という武術が存在する。
オークション相場は女7000万ベリー、女二股1000万ベリー、男100万ベリー。二股となる前の若い女の人魚は、全種族中最も高い値段がつき、多くの人攫いが狙っている。
巨人族
非常に巨大な種族。通常の人間を膝にも及ばせない巨体ゆえに、圧倒的なパワーを持つ。成人の巨人族の身長は最低でも12mある[6][注 15]。寿命は人間の3倍程度(約300年)で、成長速度は人間の2分の1[19]。数は少ないが、巨人族の国は世界中に点在している。その中でも特に新世界・エルバフが有名であるが、サウロのように、自分たちが野蛮な種族だと世間から思われている原因は彼らだとして、エルバフを煙たがっている巨人族もいる。ルナーリア族・バッカニア族と並び、トットランドにいない3つの種族のうちの1つ。オークション相場は男5000万ベリー、女1000万ベリー。
古代巨人族
巨人族をはるかに上回る巨体の種族。巨大な角と牙が特徴[20]。魔人オーズやその子孫リトルオーズJr.がこの種族[21][22]。純血は滅んでいるが、古代巨人族の血を引く巨人はまだ残っている。百獣海賊団の「ナンバーズ」は、世界政府が長年行っていた「人の巨大化」研究の一環で誕生した古代巨人族の失敗作で[20]、カイドウがパンクハザードから買い取ったもの。
手長族
非常に長い腕を持つ種族。腕の関節が2つあり、相手との距離感に因んで、上の肘は「恋肘」、下の肘は「友肘」と呼ばれる[23]。オークション相場は70万ベリー。
通常の人間が手長族を珍しがるのと同様、手長族にとっても腕の関節が1つしかない普通の人間は珍しく、テーナ・ゲーナ王国の手長族は人間を攫って本国に連れ帰り、見世物にしている。手長族のサンクリン達は、ブルックを拉致して見世物にした。足長族とは仲が悪く、その争いは「千年抗争」と呼ばれている。
足長族
非常に長い足を持つ種族。オークション相場は70万ベリー。足の関節は人間同様に1つだが、長さは遥かに違う。男女共に太ももの美しさに自信を持ち、足を出してタトゥーを見せることがファッションの一つ(タマゴ男爵は特殊)[24][25]。普通の自転車は乗りづらいため足長族の国には足長族用の自転車が売っている[26]。手長族とは仲が悪く、その争いは「千年抗争」と呼ばれている。
小人族
非常に小柄な種族。通常の人間の手の平に乗るほど小さい。寿命は人間より少し長い150年ほど[27]。オークション相場は70万ベリー。
トンタッタ族
新世界・グリーンビットの地下に住む小人族。大きな尻尾や長い尖った鼻が特徴。尻尾には硬い骨と筋肉があり、俊敏な移動を助け、打撃武器としても活用できる[28]。非常に人を信じやすい性格で、敵の簡単な嘘も全員揃って簡単に信じてしまうほどだが、仲間は嘘をつかないという確固たる信念も持っている。「です」を「れす」(例:そうですか→そうれすか)と話し、人間を「大人間(だいにんげん)」と呼ぶ。また、麦わらの一味については、ウソップがついた「自分はモンブラン・ノーランドの子孫である」という嘘がきっかけで「○○ランド」(○○には一味の名前の頭二文字が入る[注 16])と呼んでいる。小柄でありながら常人の人間を遥かに凌ぐパワーを持ち、「トンタッタコンバット」という独自の武術を使う。2年間修行したゾロやフランキーからも、「怪力」「馬鹿力」と称されている。また、あらゆる植物を育てる特技を持つ。ドレスローザの住民からは「妖精」と呼ばれており、ドレスローザの「緑の管理者」を自称している。なお、ドレスローザの国民の大半は妖精の正体が小人であることを知っており、暗黙の了解で彼らを見守っていた。
遥か昔、自国にない資源を求め、海に出て人間に発見されては絶滅の危機に瀕していたという。ある時、隣国ドレスローザのドンキホーテ王と「少しの労力」と引き換えに「資源と安全」を保証するという条約を交わすが、実際は地下深くで働かされる奴隷であった。この奴隷時代は900年前まで続いたが、800年前にドンキホーテ一族に代わり新たな王となったリク王の慈悲により、必要な物資を国から自由に持ち出しても構わないという契約を交わし、これが「妖精伝説」としてドレスローザに定着するようになった。以来、リク王への感謝を込めてドレスローザを緑豊かな花々が咲く土地に変え陰ながら支えていた。
10年前にドフラミンゴがリク王に代わりドレスローザの王位に就くと、あらゆる植物を育てる力に目をつけられ、人造悪魔の実「SMILE」の製造に利用され再び奴隷として働かされていたが、ルフィ達の活躍によって解放された。
「トンタッタ」の名前は、小人たちの可愛らしい足音に由来する[29]
ミンク族
毛のある動物の特性を持つ種族[30]。全身の純毛(ミンク)を誇りにしている。主に新世界のゾウに住んでいる。オークション相場は70万ベリー。
動物ならではの習性を併せ持っている[注 17]。気に入った相手には舐めたり甘噛みしたりする独特のスキンシップ「ミンクシップ」を行い、互いの頬をすり合わせる「ガルチュー[注 18]という挨拶をする。また異邦人と衣服の交換をすることが友情の証とされている。全身が毛皮であるため暑さに弱い。魚人や人魚同様、親兄弟でも姿が異なることがある[31]
男性は「ガラ」・女性は「ティア」といった特徴的な二人称を用いる(例:あいつ→男「あガラ」・女「あティア」、あなた→男「ゆガラ」・女「ゆティア」など。複数形になると「ゆガラら」などになる[26])。人間からは人間嫌いの種族と思われているが、ミンク族側は人間を毛の少ないサルのミンクと認識して「レッサーミンク」と呼び、同族と見ている(その少ない毛に憧れる者も少なくないという)。性格は温厚な者が多く、総じて仲間意識が高い。毛のある動物の肉は食べないが、毛がない動物であるカバや、鳥類爬虫類両生類は食べる[30]
生まれながら高い身体能力を持つ天性の戦士で、老若男女問わず護身の術を持っており回復力も高い。「エレクトロ」という体から電気を発する技を使う。さらに、満月を見ると真の姿である「月の獅子(スーロン)」という白く凶暴な姿に変身することができる。この姿は記憶の奥底の更なる野生を呼び起こし戦闘力も高くなるが、制御できないと一晩で戦い疲れて死ぬという。目を月光から隠せば元に戻る。
蛇首族(じゃくびぞく)[25]
非常に長い首を持つ種族。オークション相場は70万ベリー。
三つ目族
額に第三の目を持つ希少な種族[注 19]。第三の目が「真の開眼」をすると、ロジャーの「万物の声を聞く」力と同等の力を得られるという。現時点ではハーフであるプリンのみ登場している。
ルナーリア族
身体から発火する能力を持つ希少な種族[注 19]。「背中の炎」「黒い翼」「白髪」「褐色の肌」が特徴。現時点ではキング(アルベル)のみ登場している。現在では絶滅したとされており、政府に情報を知らせれば1億ベリーが賞金として与えられる。背中の炎が出ている時は防御力が高くなり、自然界のあらゆる環境下で生存できるという。背中の炎を消すと防御力が落ちる代わりに、技と移動の速度が上昇する。大昔は「神」と呼ばれた種族であり、マリージョアができる以前は「赤い土の大陸」の上の「神の国」に住んでいたという。ビッグ・マムによれば、巨人族・バッカニア族と共にトットランドにいない3つの種族のうちの1つ。
Dr.ベガパンクが開発した新型のパシフィスタ「セラフィム」は、アルベルの血液で強化されているため、ルナーリア族特有の黒い翼と白髪と褐色の肌を持つ。

混血種

巨魚人(ウォータン
巨人族と魚人族の混血。純血の巨人族ほどではないものの、通常の人間の数倍の巨体を持ち、魚人族ならではの魚の特徴を併せ持っている。フォクシー海賊団のビッグパンがこの種である。
半魚人
人間族と魚人族の混血。見た目は人間に近いが、エラや牙など魚人の特徴も併せ持っている。
半人魚
人間族と人魚族の混血。人魚族同様、上半身が人間・下半身に魚の特徴がある。
手足長人間
手長族と足長族の混血。
バッカニア族
巨人族の血を引くとされる絶滅種[注 19]。生まれつき通常の人間をはるかに上回る体格と、強靭な肉体を持つが、真の特性は別にあるという。現時点では、バーソロミュー・くまとその父親クラップのみ登場している[注 20]。巨人族・ルナーリア族と共にトットランドにいない3つの種族のうちの1つで、ビッグ・マムは「歴史の彼方に消えてしまったかもしれない種族」と語っている。五老星は生まれながらの奴隷階級で、かつて世界に対して大罪を犯した一族の末裔と称しており、奴隷になるか死ぬことしか許されていないと語っている。
手足首長
混血種のひとつ。
ドスンダダ族
人間族と小人族の混血[29]。名前は「トンタッタ」より大きな足音に由来する[29]
ズシンドド族[29]
巨人族と小人族の混血。非常に希少な種族。

水棲生物

海王類(かいおうるい)
海に生息する巨大生物のうち、海獣(哺乳類)以外のものの総称[32]。船を飲み込むほど巨大で、性格も凶暴なため人間からは恐れられている。一部の人間には一方的に声が聞こえる。また海王類と会話できる人魚は、世界を滅ぼしかねない力として古代兵器ポセイドンの名を受け継ぐ。「凪の帯」には特に大型の種類が多数生息する。
パンサメ
「東の海」に生息する[33]パンダのように皮膚が白黒模様になっているサメ。普通のサメと違い歯は鋭くない。非常に義理堅い性格。
海牛(かいぎゅう)
上半身が牛(ホルスタイン)、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。鋭い牙を持つ肉食獣。作中ではモームが登場。
『ONE PIECE magazine Vol.1』の「怪物図鑑」[34]によれば、全長36m、体重16t。牛と同じく胃袋は4つあり、反芻することで船の残骸なども徐々に消化できる。胃の中には様々な細菌類や原虫類が無数に棲息しており、毒の影響を受けない。首から腹部にかけて硬質なウロコに覆われており、クジラやアザラシのように体内に多くの酸素を蓄えることができる。ヒレの先にも骨があり、水中での遊泳速度は最大で時速70kmに達する。ヒレの中には鋭い爪が収納されている。
エレファントホンマグロ
のような長い鼻と大きいヒレを持つマグロ。コックたちから「海の宝石」と言われている奇跡の食材で、食したルフィいわく、鼻の部分が美味しいらしい。本来は「南の海」にしかいないが、時々他の海域にも来ることがある。
アイランドクジラ
「西の海」に生息するクジラ。成長すれば山ほどの大きさになり、その大きさになった個体の肉は町の2・3年分の食料になる。ラブーンがこの種。新世界には、現在のラブーンと同じくらいの大きさの個体の群れがいる。
『ONE PIECE magazine Vol.2』の「怪物図鑑」[35]によれば、頭部は「ハンマーヘッド」というスパイク状に凸凹している頑丈な皮膚。また頭部には「脳油(のうゆ)」と呼ばれる液体が含まれ、これを利用して音波を発信し、障害物の探知や獲物の捜索、音楽の認識をすることができる。
島食い(しまくい)
数多くの島を食べて育った巨大な金魚。糞の大きさも島並みで、この糞は「何もない島」と呼ばれている。リトルガーデン近くに生息しており、出航したメリー号を飲みこもうとしたが、ドリーとブロギーに退治された。
誕生日は4月21日[36]。全長715m[37]。体重120t[37]
『ONE PIECE magazine Vol.9』の「怪物図鑑」[37]によれば、金魚の一種であるため深海魚のように海底深くまで潜ることは苦手。素早く泳ぐことも得意ではなく、海流に弱く長距離移動ができないため、一定の範囲をナワバリにして獲物を探す。通常の金魚と違い歯があり、島の地表をも食い潰すほど頑丈。胃にあたる部位がなく、食べた物は腸で貯蔵・消化される。胃袋がないため満腹中枢の働きが弱く、常に餌を求めている。糞はゼリー状の膜に覆われており、海水を含んで膨張し海面に浮かび上がると、長い年月をかけて乾燥していく。
海ネコ
上半身が猫、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。サンディ島近海に生息し、アラバスタ王国では神聖な獣として崇められている。左耳にイヤリングのような耳毛が生えている[38]
クンフージュゴン
アラバスタ近海に生息する、とても強いジュゴン。上半身は甲羅に覆われている。通行人に戦いを挑み、負けると弟子入りしてついていく習性を持つ。旱魃の影響で、海水が逆流したサンドラ河にも出現した。
サンドラマレナマズ
サンディ島サンドラ河にだけ生息する巨大なナマズ。ごく稀にしか現れないのでこの名がある。人間が大好物という危険生物だが、肉は食用になる。
海イノシシ
「偉大なる航路」に生息する海獣。鋭い嗅覚が武器で、人間を襲うこともあるが、大きな海王類には怖気づいて逃げ出す[39]
空魚(くうぎょ)
海雲にすむ魚。
空の環境に適応するための進化を遂げた結果、平たい体に羽毛のように軽い鱗を持つ。肉は独特の弾力があり、とても美味しい。
ゲーム「アンリミテッドクルーズSP」では、「スカイフィッシュ」という名前で登場する。
特急エビ
白海名物の巨大エビ。上層の白々海には、より速く泳ぐ超特急エビがいる。
スカイロブスター
「空の幸」と呼ばれるエビ。白々海きっての美味中の美味。
タコバルーン
体内に空気をため込むと、気球のように膨れ上がる空島名物のタコ。空島では膨らみ、地上ではしぼむ性質を持つ[20]。ルフィたちが青海に帰還する際に用いられた。
シーモンキー
名前の通り上半身が、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。集団で行動し、悪戯で大波を起こし船を沈める。
七色ウツボブラザーズ
それぞれ異なる色をした、七匹の大ウツボ。美しい音色につられて、海上に現れる。
ヤガラ
ウォーターセブンに生息する、顔を水上に出して泳ぐ魚。のような顔をしている。水水肉が大好物で、鳴き声は「ニ~」。
人を乗せられるほど大きくて力持ちで、歩道よりも水路の方が多いウォーターセブンではヤガラの背中に小船を乗せて人や物を運ぶ「ブル」という乗り物が重宝されており、ブルがレンタルできる貸しブル屋もある。乗馬のようにヤガラに頭絡を付け、手綱を使って操る。大きさによってヤガラ、ラブカ、キングの3種類に分かれており、キングに至っては巨人族ほどの大きさになる[注 21]
海ダヌキ
上半身が、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。動物やものに化けることができる。アニメでは雑食という設定[40]
海兎
上半身が、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。ケイミーパッパグを飲み込んでいた。
トビウオ
トビウオライダーズ(現・人生バラ色ライダーズ)が乗り物としているトビウオ。正式名称不明。
人を乗せられるほどの大きさで、トビウオライダーズはシートとハンドルを付けてさながらバイクのように乗り回している。一度飛び立てば、5分間は飛行し続ける事ができる。空中で旋回したり上昇したりと、飛行能力は高い。遊泳速度は海の生物中でもトップクラスだが、人魚には敵わない。
遊蛇(ユダ)
九蛇海賊団の船を牽引する、巨大な毒海ヘビ
クラーケン
北極の怪物」と称される巨大なタコ。カリブー曰く「殺戮に飽きることを知らず、船を狙って大海原を駆け巡る悪魔」「人間の敵」。しかし、スルメと名付けられた個体は、ルフィに倒された後に手懐けられた。
『ONE PIECE magazine Vol.10』の「怪物図鑑」[41]によれば、全長300m、推定体重4000t。吸盤の接着力を維持するため頻繁に脱皮を繰り返しており、再生力も高い。魚よりも高い視力を持ち、深海でも獲物を正確に捉えられる。身体の90%が筋肉で形成されており、3つの心臓が筋肉を機敏に動かすための酸素を送り込む役割を担う。また、身体は高い柔軟性があり、人語を理解するなど知能も高い。一方、皮膚を変色させる擬態の特性は持っていない。
海獅子(うみじし)
上半身がライオン、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。新魚人海賊団の手下。
海熊(うみグマ)
上半身が、下半身が魚の特徴を持つ巨大な海獣。新魚人海賊団の手下。
ニュウドウカジカ
深海に生息する「おっさん魚」と呼ばれる深海魚。作中では船並の大きさだが、実物は60cm程度[14]
闘魚(とうぎょ)
牛のような角と鋭い牙を持つ凶暴な魚。金魚の一種。海獣並の大きさで、鉄橋も簡単に破壊する。200年前からグリーンビット周辺に住み着くようになり、人の往来を無くす原因になった。肉は食用になる。コリーダコロシアムでは、小型の「リトル闘魚」が飼われている。
実在する闘魚(ベタ)とは無関係である。
ナワバリウミウシ
万国(トットランド)近海の海にいる軟体生物。ビッグ・マム海賊団はナワバリウミウシから発する「警告念波」で、ナワバリに入った船が味方かどうか判断する。
ヨロイオコゼ
熱々海に生息する毒の皮を持つ巨大魚。毒の効き方が特殊で、普通なら巨人族でも即死する程の猛毒を持ち、毒への強い抗体を持つルフィですら絶命寸前に追い込まれた。ただし、皮以外は食べても問題はなく、美味である。
春ダコ(はるダコ)[42]
ワノ国近海に生息する、ねじり鉢巻きをした巨大なタコ。おせっかいな性格で、自分が考えた演出で誰かを楽しませることを生き甲斐にしている[42]囃子のように「イヨ~ッ、ポン!」と音を出す。花の都の湯屋では三助(声 - ボルケーノ太田)として働いている。
夢鯉(ゆめごい)[42]
ワノ国近海に生息する巨大ないつか龍になりたいと願っている。荒波を物ともしない力を持ち、この鯉に船を引かせて滝を登る「滝登り」がワノ国に入国する手段。
たわし魚(たわしうお)[43]
胴体にトゲを持つ魚。ベガパンクはこの魚が泳ぐプールで、巨大な頭を洗っていた。

陸上生物

珍獣
「東の海」の孤島に生息する、複数の獣類の特性を併せ持った動物。ニワトリ風のトサカが生えたキツネ風生物「ココックス」、ライオンのようなタテガミが生えたブタ風生物「ライオンブタ」、長い耳とふさふさな体毛に覆われたヘビ風生物「うさぎヘビ」などがいる[44]
ブロントザウルス[45]
リトルガーデンに生息する草食恐竜
ハイキングベア
ドラム島の山に生息する白熊。体長約7m[36]。好物はどんぐり[36]
山を愛しており、登山マナーに厳しい[46]。マナーを守らない者にはその場で一時間正座という罰を与える[46]。登山マナーである、すれ違う時の一礼を忘れなければ特に危害は無い。
ラパーン
ドラム島に生息する、クマの体格にウサギの俊敏さを併せ持つ強暴な肉食雪ウサギ。体長約180cm[36]。好物はトナカイの肉[36]
常に集団で行動し、雪崩を起こすことができる。木を使ったスノーボードが得意で、飛び跳ねる時は「ぴ゚ょーん」(ぴの半濁点が2つついている)という音をたてる[注 22]。決して人には懐かないと言われているが、受けた恩は返す義理堅さを持つ。新世界編ではサクラ王国の平和部隊に参加する個体が登場しており、世界会議にも随伴している。
ホワイトウォーキー
ドラム島に生息する毛の長いカバ。通称「毛カバ」。雑食性。雪山の気候に適応したことで足が長くなっている。かなりのものぐさで、普段は足を折りたたみ、ゆっくり歩く。ワポルが連れているロブソンがこの種。
砂漠のイチゴ
アラバスタの砂漠に生息するクモイチゴに似ているが猛毒を持ち、誤って食べれば中毒死する。食べた者の死体に触れても毒が伝染する。
ヒッコシクラブ
アラバスタの砂漠に生息する巨大カニ。普段は砂漠に潜っており、その姿を見かけることが少ないことから幻とされている。足は速いが、水は苦手。踊り子が好き。
バナナワニ
アラバスタに生息する、頭部にバナナ型のコブがある巨大ワニ。海王類さえ餌にするほど獰猛。体長約30m[36]。好物は海獣の肉[36]
『ONE PIECE magazine Vol.11』の「怪物図鑑」[48]によれば、全長30m、推定体重5.5t。脳が大きく、爬虫類の中で最も利口。バナナのようなコブは、ラクダのようにエネルギーを貯蔵できる仕組みとされている。
F-ワニ
バナナワニの一種。頭と尻尾の2か所にバナナ型のコブがある。性格は温厚で、アラバスタの動物の中では超カルガモに次いで、足が速い2位の脚力を持つ。
サンドラ大トカゲ
アラバスタの砂漠に生息する、トカゲの中で最大級の爬虫類。砂の中で通行人やラクダなどの獲物を待ち、主に2匹1組で狩りを行う。鋭い牙と爪を持つが、体があまりにも巨大で獲物を丸呑みにすることが多いため、あまり使用しない。
ヤサラクダ
アラバスタで主要な移動手段となっているラクダ。やさぐれているが、女性には甘い[44]マツゲがこの種。
雲キツネ
白々海に住む白いキツネ。通常のキツネより尖った鼻と大きな尻尾が特徴。コニスが連れているスーがこの種。
雲ウルフ[44]
空島「神の島」に生息する狼。群れで行動し、炎には全く怯えない。
ロングロングアニマルズ[44]
ロングリングロングランドに生息する、通常の生物とは比較にならないほど体が拡張している生物たち。モチーフとなった生物の韻を伸ばして「ウ〜〜〜〜〜〜マ」などとネーミングされている。基本的に縦長だが、何故か「ユキヒョ〜〜〜〜〜〜ウ」だけは横長である。
角界ガエル
相撲好きなカエル。強力なハリ手が武器。ヨコヅナがこの種。
女ヶ島の蛇
女ヶ島に住む、九蛇の戦士が所有している蛇。平時は戦士に巻きついている。弓や杖になるほど硬化する(戦士の覇気によるものか、固有の性質かは不明)。それとは別に、女ヶ島には鉄のロープのような蛇も生息している。
ヒューマンドリル
クライガナ島に生息する、人間のマネをして学習するヒヒ。穏やかな人間のそばにいれば穏やかに育つが、クライガナ島で起こった戦争で凶暴な人間を見て育ったため、武器の扱いを覚えている。
伝書バット
伝書鳩のように手紙を運ぶコウモリ。主に世界政府が連絡手段として使用している[6]
ドラゴン
パンクハザードに生息する、Dr.ベガパンクが護衛用に造り出した人工生物。元来は想像上の生き物とされており、島を訪れたルフィたちを驚愕させた。翼で空を飛び、口からは火を吹く。頑丈な鱗や強力な牙を持つ。どんな環境にも適応できるという。性格は凶暴で、鎮静剤を使わないと扱いが難しい。
ドラゴン十三號(ドラゴンじゅうさんごう)
燃える島で護衛の役割を担っている大型の竜。誕生日は6月3日[49]。全長70m以上[49]ふたご座[49]。好物は侵入者の肉[49]
ドラゴン十三號という名前は天竜人が命名したもので、13回目の実験でようやく成功し誕生したことが由来[49]。パンクハザード編で麦わらの一味を襲うが、ゾロに首を斬られ、ルフィ達に食べられた。
『ONE PIECE magazine Vol.5』の「怪物図鑑」[50]によれば、高さ70m以上、体長95m以上、体重1.8t以上。骨はカーボンに近い性質で、丈夫なだけでなく強い気流に耐えて飛べるほどの軽量さを併せ持つ。体内に発火とガスの生成を担う火炎放射器のような器官があり、自らガスを生成できる。よだれは可燃性で油に近い性質を有している。鼻の穴が大きいのは火を吐くために必要な酸素を一気に取り込むため。
ドラゴン二十一號(ドラゴンにじゅういちごう)[51]
氷の土地で護衛の役割を担っている小型の竜。十三號と比べて、俊敏性、頑丈さ、獰猛性が向上している。研究所内でブルックと錦えもんに斬られた。
リニアフォックス(コーンエクスプレス)
トンタッタ族が飼っている大型のキツネ。毛並みは柔らかく、足が速い。
イエローカブ
トンタッタ族が飼っている山吹オオカブトムシ。「TAL(トンタッタエアライン)ジャンピングサービス」は、複数のイエローカブに繋がったロープを両手に1本ずつ持って落下することにより、人間は飛ぶことはないが落下を減速し屋根を蹴ると上昇を助けるため、風船の感覚で移動できる。
ワーニー
ミンク族が乗り物代わりにしている、足の長い巨体のワニ。百獣海賊団の者達も使っていた。
ナイタミエ・ノリダ象[26]
関節が一つ多く、普通の象よりもはるかに長い足を持つ象の学名。「ゾウ」と呼ばれるモコモ公国の「象主(ズニーシャ)」がこの種。
狒々(ひひ)
ワノ国に生息する巨大なサル。刀を使うことができる。ひひ丸がこの種。
狛犬(こまいぬ)
ワノ国に生息する、獅子や犬に似た巨大な動物。炎のような体毛を持つ。お玉が連れている狛ちよがこの種。
狛鹿(コマしか)[52]
ワノ国に生息する、炎のような毛を持つ鹿。何事にも動じない性格で、戦闘はあまり得意ではない[42]
狛鶏(コマとり)、狛デーン(コマデーン)[52]、狛虎(コマトラ)[53]
ワノ国に生息する、狛犬と同じく炎のような毛を持つ動物たち。いずれも強靭な脚力を持つ[54][53]
マッドサウルス[42]
百獣海賊団がワノ国に持ち込んだ、鋭い牙を持つ獰猛な肉食恐竜。足が速く、百獣海賊団が移動手段として使っている。
ワニザメ
ワノ国に生息する、巨大な陸ザメ。性格は獰猛で、巨体に似合わぬ俊敏さで虎や猪をも捕食する[42]
白猪
ワノ国に生息する、白いイノシシ。ワノ国では「神の使い」とされる幻の動物で、1白金(立派な家が建つ金額)の価値がある。親猪は山のような大きさで、子供が人に攫われると人里に下りてくる。数百年前には、一晩で郷一つを全壊させたという。
蜜蜂兵(スティングモル)
エルバフの「ブロックの国」を警備するの兵士。ルフィによって巣と共に殴り倒された。
ヨルムンガンド
別名「終末の大蛇」。キリンガム聖の能力で具現化したヨルムンガンドのMMAがセイウチの学校を襲ったが、サウロとキバに討伐された。
巨狼フェンリル)、火死人ドラウグル)、雷竜ニーズホッグ
エルバフの子供達が「恐いもの」として思い描き、キリンガム聖の能力で具現化した怪物たち。火死人は作中世界にも実在しない。
スッチー[55]
アニメオリジナル。ゾウに生息する、蜂のような巨大な虫。通称「吸血バチ」。獰猛な性格で、「象主」の血をも吸って弱らせてしまうため、ゾウでは見つけ次第駆除することになっている。光に反応して引き寄せられる習性を持つ。キャロットによると、毛の少ない動物はあっという間に全身の血を吸い尽くされて死んでしまうという。
エンテロ豚(エンテロトン)[56]
小説オリジナル。「地獄の豚」「魔獣」と称される巨大な豚。体格は大型のサイほどの大きさ。外見はイボイノシシに近く、長い牙と尖った歯を持っている。肉が好物で、目の前の何にでも喰ってかかる凶暴な性格。

鳥類

ニュース・クー
全世界の船乗り相手に、新聞を配達するカモメ。ただし「凪の帯」や政府非加盟国への配達は行わない。交渉すれば、手紙を運んでもらうこともできる[6]。好物は魚(特にイワシ[57]
雪鳥(スノウバード)
ドラム島など、雪の多い地域に生息する鳥。雪のように白い羽毛を持ち、至る所に巣を作る習性がある。作中ではワポルの「ロイヤルドラムクラウン7連散弾ブリキング大砲」の銃口に巣を作っており、ブリキング大砲を不発させた。
超カルガモ
アラバスタに生息する大型のカルガモ。水かきはない[47]が強靭な足腰を持ち、アラバスタの動物のなかでは最も足が速い。物を食べる時歯が出る[47]カルーがこの種。
ワルサギ
アラバスタに生息するサギ。砂漠の通行人を死んだふりで騙し、食料や荷物を奪い取る。奪取の際には走って逃げる習性がある[58][注 23]
四方鳥(しほうどり)[61]
ジャヤに生息する、常に特定の方角を向き続ける鳥。「サウスバード」「ノースバード」「ウエスタンバード」「イースタンバード」の4種が存在する。別の方角を向くと落ち着かなくなってすぐに元の方角へ向き直す習性があり、方位磁針替わりに利用できるため、昔の船乗りに重宝されており、過去には4種を連れた心配性な船乗りも存在したという[61]。向く方角が親から遺伝する事はない[61]。鳴き声は「ジョ〜」。
ジャヤ編でサウスバードが登場。スカイピアの「神の島」には、巨大なサウスバードが生息する。新世界編で、サウスバード以外の3種も登場した。
天点鳥(テンテンドリ)[44]
空島に生息する珍しい鳥。頭と尾を除いた全身に水玉模様がある。知能が高く、人の言葉を理解できる。ガン・フォールの相棒ピエールがこの種。
三丈鳥(さんじょうちょう)
空島に生息する大型の鳥。シュラが連れているフザがこの種。
超スズメ
「南の海」に生息する巨大なスズメ。主食は超ミミズ、超チンアンコウ、超ザメなど[62]イトミミズが連れているチュチューンがこの種。
マスケレドモ・ゴアユー鳥(バード)[63]
「南の海」トリノ王国に生息する巨大な怪鳥。狩猟民族と争いを繰り返していたが、チョッパーの仲介で和解した。
超ペンギン[64]
巨大なペンギン。立ち泳ぎが得意[64]クザンと行動を共にしているキャメルがこの種[64]

植物

アミウダケ
ドラム島の山奥に生えている毒キノコ。口にすると、わずか1時間(アニメでは半日)で全身に猛毒が広がり、死に至る。
メスカルサボテン
アラバスタ・エルマル近辺の砂漠に生えている、小さな丸型のサボテン。幻覚剤の材料として用いられ、食べると重度の幻覚症状を引き起こす。
コナッシュ
空島にある、甘い果汁が特徴の木の実。カボチャ程の大きさ。表皮は鉄のように硬いが、底のへたを切りぬくことで果汁を取り出せる。
巨大豆蔓
空島「神の島」にある、シャンドラの遺跡を貫く巨大な豆の蔓。頂上にはエネルがいる神の社があった。約400年前、ジャヤが空島に飛ばされた際、この蔓により、黄金の鐘楼は別の場所に飛ばされた。
身縒木(みよりぎ)
シャンディアにとって神聖な白色の木々。亡くなった過去数百年の先祖たちの魂が、鐘の音に導かれその身を宿すという。
全知の樹
かつてオハラに存在した、樹齢5000年を超える大樹。中にはオハラ図書館考古学研究所があり、世界中から集められた膨大な重要文献を優秀な考古学者たちが管理していた。
宝樹アダム
世界にたった数本しかなく、たとえどんなに激しい戦争を繰り返してもそこに立ち続け、何が起きても倒れないと言われる最強の巨大樹。
裏ルートでその木材が出回ることがあり、サウザンドサニー号建造に必要であっただけの量をフランキーが仕入れた時の時価は、2億ベリー弱。史上唯一の世界一周を果たした海賊王ロジャーの船「オーロ・ジャクソン号」は、この樹を使って造られた。エルバフ島に生えている宝樹アダムは特に樹齢が長く、樹の上に巨人達が暮らす国が作られている。
ホラー
スリラーバークに生えている梨。見た目は茄子に似ており、皮は不気味な色をしている。タルトにすると絶品で、半生に焼くことがポイント[65]
ヤルキマン・マングローブ
世界一巨大なマングローブ。根は深海1万メートルより下にあり、そこから生えている。シャボンディ諸島はこの木が集まって構成されている。根から特殊な天然樹脂が分泌されており、呼吸の際にそれが空気で膨らんでシャボン玉を作り出す。シャボン玉の耐久力は非常に高く、海底を航海するためシャボン玉で船を覆う「コーティング」に使われる。木の生息に適さない気候の範囲に出ると、シャボン玉は消滅する。
カラダカラキノコガハエルダケ
女ヶ島に生えているキノコ。食べると全身にキノコが生えてきてしまい、やがて生気を吸われて死んでしまうという。対処方法は、キノコを抜き残った根を焼くこと。
ストマックバロン
ボーイン列島の正体である、島サイズの超巨大植物。普段は放射状に広がる形をしており、内部には豊富な食料がある。それに誘われてやってきた獲物が集まると、中央部に穴が開き花弁を閉じて獲物を丸呑みにする。大型の海王類ですら餌食にしてしまう。ここにやってきた獲物が逃げようとすると巨大昆虫や巨大な食虫植物が襲い掛かって妨害する。
ポップグリーン
ボーイン列島のグリンストンに存在する、攻撃的かつ瞬発的な成長を遂げる植物の種。ヘラクレスンとの2年間の修業を経て、ウソップが武器として使用している。
ダフトグリーン
劇場版第10作に登場した、動物の嫌う匂い(毒)を発する樹木。毒のない同系の樹木が、ルスカイナに生えている[66]
陽樹イブ
太陽の光を、海底まで届ける巨木。樹の根が地上の光をそのまま伝え、空気も供給する。魚人島は、この恩恵を受けている。宝樹アダムとの何らかの関係が示唆されている。
クウイゴス
高い浮力を持つ木。逆さから読むと「すごい浮く」となる。コーティング船が海上に浮上する際に使われる。
エレガントフラワー
太陽のような強い光を発する「発光花」。見た目はひまわりに近い。
フワッフラワー[2]
ロビンがハナハナの実の能力を発動した時に出る花。ロビンの技の華麗さを演出している。
邪含草(じゃがんそう)
煎じて飲むと、毒への特効薬となる薬草。即効性は高いが、体の毒が全て消えるわけではない。
GPフラワー
ベガパンクがMADS所属時代に開発した、火薬に咲く花。この功績でベガパンクはイベル平和賞を受賞した。ひばりは、GPフラワーを使った「お花弾」を武器として用いる。

道具

悪魔の実(あくまのみ)
食べると様々な特殊能力を身に付けることが出来るが、海に嫌われ泳げなくなる身体になってしまう果実の総称。作中ではこれを食べた者を「悪魔の実の能力者」と呼び、食べた者はその能力を扱える「○○人間」と自称する。
記録指針
記録指針(ログポース)
「偉大なる航路」を航海する上で必要になる特殊なコンパス。通常のコンパスとは違い、滞在地の「記録(ログ)=磁気」を貯めることで次の目的地を指すようになる。球形で、東西南北だけでなく上下までをも指し示せる。腕時計のように手首に装着するのが一般的。
新世界用の「記録指針」は針が3本あり、3本の指針はそれぞれ別の島の磁気を記憶する。航海者は3本の航路の中から進路を己の勘で選び、進むことができる。針の動きが異常なほど、たどり着く島の危険度は高い。磁気に異常をきたす程の危険がその島で起きている。
永久指針(エターナルポース)
磁気を永久的に記録させることで、特定の島を指し示すようにした「記録指針」。砂時計形の入れ物に入っている。
海楼石(かいろうせき)
ワノ国で生まれた、海と同じエネルギーを発する鉱物[注 24]。「海が固形化したもの」と言われ、悪魔の実の能力者の力を無効化できる。このため対能力者用の装備として、手錠や足枷、牢の檻や網など、様々な形で海楼石が用いられている[注 25]。硬度はダイヤモンド並に硬い為、劇場版第12作のゼットによれば加工は容易ではなく、釘や銃弾のように小さく加工できる技術者はワノ国にしか存在しない。また、「パイロブロイン」という成分が含まれており、空島の海雲・島雲はそれによって形成される。
海軍本部の軍艦は、海楼石を船底に敷き詰めることで海と同化し気配を消して海王類を欺くことで、比較的安全に「凪の帯」を航行することができるが、100%ではない。
ダンスパウダー
霧状の煙を発生させて雲中に散布することで雲が成長し、雨を降らせることができる粉。
昔どこかの雨が降らない国の科学者が造り出した代物で、最初はダンスパウダーを開発した国も、その名の通り踊るように喜んだという。しかし、ダンスパウダーは人工的に雲を成長させて降雨させるため、風下の隣国に自然に降るはずだった雨まで奪ってしまうという事実が判明。それが戦争のきっかけになり、多くの命が奪われることになってしまった。以来、世界政府はダンスパウダーの製造・所持を世界的に禁止している。
現実世界のヨウ化銀がモデル[67]
豪水(ごうすい)
飲むと一時的に超人的な力を得るが、命が削られるという諸刃の剣である水。飲んだ後には腕に特徴的なアザができる。アラバスタのツメゲリ部隊が使用した。チャカの台詞からすると、一気に命(余命)が削られる模様で、数分の命だという。ツメゲリ部隊は豪水を飲み、その力でクロコダイルを討とうとするも、副作用で吐血して全員が死亡した。
ビブルカード
別名「命の紙」。爪の持ち主のいる方角と生命力を啓示する特殊な紙。新世界にしかない店で、自分の爪の切れ端を混ぜて作られる。幻の島ゾウでも、加工ができる模様。
一部を破り取って床や掌などに置くと、カードの親紙の方に向かってジワジワと動く。濡らしても燃やしても平気。爪の持ち主の命が消えかかるとコゲて小さくなり、元気になると元の大きさに戻る。また、爪の持ち主が死亡した場合は完全に燃え尽きて消滅する。トットランドホーミーズ達は、このビブルカード(ビッグ・マムの)から持ち主の魂(ソウル)を感じ取ることができ、それを持っているナミには手を出せずにいた。
トレジャーマーク
一見するとガラスのバンドだが、キャプテン・ジョンの財宝の在り処を示すらしい。元々はゲッコー・モリアの宝だったが、ペローナがサウザンドサニー号に宝を積み込んで、そのまま置いていったのをルフィがナミから了解を得て自分の物にし、以降は自分の左腕につけている。インペルダウンにてバギーに言われるまで、ルフィはその価値を知らなかった。頂上戦争の際、バギーがエース救出を手伝うのを条件にトレジャーマークを要求してきたため、ルフィが前払いとしてバギーに渡した。
玉手箱
リュウグウ王国に代々受け継がれてきた国宝である宝箱。中には「E・S(エネルギー・ステロイド)」が保管されていた。中身については「千人力の力を得る薬」「ただ歳をとる薬」といったあいまいな言い伝えが残っており、ネプチューンはE・Sの危険な効力を封印するために、固く守られてきたと推測している。
10年前、ホーディ・ジョーンズが中からE・Sを盗み出し、その後に右大臣によって泥棒対策として、開けると大爆発を引き起こす程の大量の爆薬が仕掛けられた。魚人島編でカリブーが盗んだが、ルフィ達の手で取り返される。その後、ビッグ・マムに献上するはずだった菓子の代わりとして、そのまま彼女の手に渡った。ホールケーキアイランド編で、結婚式の祝宴において中身が披露される予定だったが、混乱に乗じてル・フェルドステューシーが盗もうと企む。その最中にホールケーキ城から落ちてしまい、その衝撃で爆発して城を崩壊させ、ルフィ達の危機を救った。
E・S(エネルギー・ステロイド
玉手箱の中身である伝説の丸薬で、新魚人海賊団が使用する「凶薬」。ホーディが玉手箱から盗み出し、ゼオによって大量に複製された。1粒飲めば2倍、2粒でさらに倍の腕力を得ることができ、体力も回復可能。過剰に摂取すると肉体が覚醒する時の発作でかなりの苦痛を伴うものの、体格が変化し一時的にパワーが大幅に増す。また、ホーディ達は覚醒後は目が赤くなり、より凶暴性が増している。一時的な力と引き換えに寿命を大幅に縮めてしまう代償があるため、ルフィたちに敗れた後にホーディたちは全員年老いてしまった。
バブリーサンゴ
押すと中からシャボン玉が飛び出る、小型のサンゴ。人魚たちは足で歩くことが難しいため、移動用に常備している[68]
ワポメタル
形状記憶合金。短期集中連載『ワポルの雑食バンザイ』にて、ワポルが「バクバク工場」でおもちゃを作っている時に生み出された新合金。「フランキー将軍」に導入されている。
NHC10(エヌエイチシーテン)
覚醒剤。世界でも決められた国の決められた医師しか扱うことが許されていない。本来の用途は病気の治療だが、中毒に達する極量まで使うことはない。強力な依存性があり、シーザーは実験に利用していた子供たちに逃亡防止のため、異常投与していた。
アニメでは「ドラッグ」と表現された。
SAD(エスエーディー)
人造悪魔の実「SMILE」の原料となる、様々な動物の「血統因子」を混ぜ込んだ液体状の薬品[69]。シーザーのみが製造法を知っており、パンクハザードにあるシーザーの研究所で製造されていた。副作用として、悲しみや怒りの感情を失い、ただ笑うことしか出来なくなってしまう。
SMILE(スマイル)
動物系の「人造悪魔の実」。ドンキホーテ・ドフラミンゴの持つ工場で、SADを原料に作られる。
タタババスコ
世界一辛いとされる調味料。作中では、シュガーに食べさせるため、トンタッタ族がシュガーの好物であるグレープ状にしたものを用意した。トンタッタ族が50人で実験したところ、100%気絶し、18人が死にかけたらしい。実際にウソップが食べた(正確にはシュガーに食べさせられた)際には、あまりの辛さに凄まじい勢いで絶叫し、それを見たシュガーまでも驚いて気絶した。
珀鉛(はくえん)
北の海にかつて存在した国「フレバンス」の地層から発見された。この鉛の作用でフレバンスの街は一面白一色であった。珀鉛からできる食器塗料甘味料化粧品、武器などはかなりの良質で世界中から買い手がつき、珀鉛はフレバンスの一大産業となった。世界政府も商品を運ぶ運輸業に参入し、巨万の富を生みだした。
しかし、この物質には微量であるが毒が含まれており、掘り起こさなければ人体に影響はないが、接触し扱い続ければ人体を蝕んでいく。世界政府とフレバンスの王族は産業が始まる100年以上も前に地質調査でこの事実を把握していたが、巨万の富に目が眩み、事実を隠蔽していた。そのため、フレバンスの国民は知らぬ間に珀鉛の毒に侵され、各世代が一斉に「珀鉛病」を発症することとなった。
酒鉄鉱(きてつこう)
産出国が限られている、特殊な鉱物。ドレスローザから輸出されていた武器に含まれていた。
DOMシューズ(ドムシューズ)
エッグヘッドの研究層に入る際に履く靴。見た目は重そうだが、重量は軽い。体格に合わせ自在にサイズが変化する。研究所内の磁力で地面に固定し、動きを制限させることができる。ホバー機能もあり、横のボタンを押しながらレバーを押し込むと発動する。
太陽石(ペインター)
エルバフの巨人達が持つ、虹を描くことができる石。樹上にあるエルバフの村に行くには、太陽石を使って描いた虹を渡る必要がある。雪の降る間は使えないという。

電伝虫関連

電伝虫(でんでんむし)
電波(念波)で仲間と交信する性質を持つ[70]カタツムリのような姿をした生物。人間が受話器やボタンを取り付けたことで、特定の電伝虫と交信し、電話のように使用することが可能になっている[70]。部品を接続すれば