FSWS計画FSWS計画(FSWSけいかく)は、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』をベースとしたメカニックデザイン企画『モビルスーツバリエーション(MSV)』に登場する、架空の軍事計画。 作中の軍事勢力のひとつである地球連邦軍による兵器開発計画であり、宇宙世紀0079年に勃発したジオン独立戦争(のちに一年戦争と呼ばれる)において目覚ましい活躍を見せるモビルスーツ(MS)「ガンダム」を性能強化することを目的とする。 概要一年戦争末期に地球連邦軍によって進められた、増加ウェポン・システムによるガンダムの強化計画である[1]。FSWSとは"Federal S.U.I.T Weapon System[2]"(フェデラル・スーツ・ウェポン・システム、地球連邦軍武装システム[3])あるいは "Full-armour System and Weapon System [4]"の略とされる。これは、連邦軍次期戦術兵器開発計画の総称であると同時に、ニュータイプを軍事利用するための組織の欺瞞名称でもあるといわれ、前線の状況を知るレビル将軍ら一部高官の証言も結成の後押しを図ったとされる[2]。参加メンバーは軍、政府、軍需産業の中から集められ、顧問としてハービック社の筆頭株主も名を連ねている[2]。なお、本計画はRX-81の計画と並行して進められている[1]。 ガンダム1機当たりの攻撃力を戦艦クラスに引き上げることを目的としており[5]、これまでに製造されたガンダムの機数に合わせて増加ウェポン・システムを製作し、ニュータイプのパイロットのみで編成される部隊による運用が予定されていた[6]。プランは数多くの中から最終的に3種類にしぼられている[5]。現在フルアーマーガンダムとして知られるもののほか、脚部にコア・ブースター並のロケット・エンジンを装着し、ビーム・ライフル・ユニットを装備、腕部に一体型のビーム・サーベルを装備するというものや、下半身をほぼブースターで覆い、4門のビーム砲を固定装備するというものがある[5]。 FSWS計画ではその後、機体本体を重装甲・重武装とするヘビーガンダムや、ガンダム7号機を素体に2重の増加ウェポン・システムを装備する重装フルアーマーガンダムなどが開発されている。またガンダムNT-1も、「FSWS試験案」としてフルアーマーガンダム同様の増加ウェポン・システムが計画されている。 一年戦争終結以降も、フルアーマーΖΖガンダムのようにガンダムタイプのフルアーマー装備が数多く計画・開発されている。 フルアーマーガンダム
『MSV』に登場。同企画では「ガンダムフルアーマータイプ」とも呼ばれていた。 ガンダムに増加装甲を取り付けたもので、比較的装甲使用度の高い胸、肩、腰、腕、脚に、ジム・キャノンの脚部装甲と同様の簡易装着型として設計されている[1]。重装甲化による機動性の低下をおぎなうため[10]背部と脚部に補助推進装置が装備され[1]、背部左側にはセンサーが追加されている[5]。 本機についての資料は極めて少なく[12]、実戦参加していた唯一のガンダム(2号機)がア・バオア・クー攻略戦で撃破されたためプランが中止になったとされる[13]一方で、試作された、運用テストがおこなわれたらしいなどの噂も絶えない[12]。さらに、一年戦争時の連邦軍の撃墜スコアランキング第7位に名を連ねるハインツ・ベア中尉(スコアはMS37機、艦艇2隻)が搭乗したとする資料もあり[14]、ほかにもいくつかの目撃例がある(「作中での活躍」を参照)。本機に関するパーツおよび生産ラインは発見されておらず、存在を立証するものは何もないとされるが[12]、宇宙世紀0096年に実戦参加しているジムII・セミストライカーの左腕には本機と同型の小型シールドが装備されている。本機の予備パーツであるかレプリカであるかは定かではないが、このシールドはガンダリウム(ルナ・チタニウム)合金製である[15]。また、コストの問題で少数のみであるものの生産されたとする資料もある[16]。
FA-78-303「MS開発秘録」のフルアーマーガンダムの解説に登場。本計画で用意された3つのプランのひとつとされるが[2]、前述のMSV設定とはやや異なる。なお、型式番号は開発部内のものであり、制式記録には残っていないとされる[2]。 増加装甲に加えて、大型のエンジン・ユニットを背部から脚部にかけて接続した攻撃機案[2]。 FA-78-400小田の著書『ガンダムデイズ』が初出で、ラフデザインも掲載された。「MS開発秘録」の解説にも登場。こちらも3つのプランのひとつとされるが[20]、MSV設定とはやや異なる。 拠点および対艦用高速攻撃機としての第4案で、増加装甲に加えて背部に大型推進器をともなう外殻ユニットを装備、そこからアームを介して機体両側面に配置されるターレットに[20]大型戦闘艇並みの長距離[2]ビーム砲を2門ずつ装備する[20]。増加装甲の脚部ブースターは高出力のものに換装、腰部側面および臀部にもブースター・パックが追加されている[20]。360ミリロケット砲もビーム砲に換装されている[20]。標準塗装は低視認性迷彩(ライト・グレーとミディアムグレー、あるいはガル・グレーとミルキー・ホワイトを基調とする)で、各部の光学機器周辺にはアンチ・グレア塗装がほどこされている[20]。 実機が製作されたかは不明であるが、グラナダ宙域でジオングに酷似したMSと交戦するグレーの大型な連邦軍攻撃機に、ガンダムタイプの頭部が確認できたとする目撃証言が残されている[2]。 フルアーマーガンダム(タイプB)
『MSV』の続編であるメカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。 対MS戦、対艦戦ともにトータルバランスに優れたタイプA(上記フルアーマーガンダム)に対し[21]、タイプBはさらに火力を向上して[23]中距離爆撃に特化している[21]。これは、連邦軍がア・バオア・クー攻略戦において、艦砲による援護が期待できない位置でのMS部隊による侵攻を経験したことから、艦隊戦力に匹敵する火力をもつMSの必要性を認めたためである[22]。また、ベース機はG-3ガンダムとなっており[22]、そのことから "FA-G3" のコードネームでも呼ばれる[24][注 4]。 本機のデータの一部は宇宙世紀0089年に公開され、その存在が明らかになっている[25]。武装システムとその管制機構が見直されており、同時代のMSのスペックを著しく凌駕するといわれる[25]。それゆえ実在を疑問視されており、シミュレーター上の機体と考える者も多い[25]。なお、連邦軍は本機の実在についてはコメントしていない[25]。塗装は、本体はG-3ガンダムそのままに、増加パーツはライト・グレーを基調に水色の迷彩が施されている。
フルアーマーガンダム(タイプB バンディエラVer.)漫画『機動戦士ガンダム バンディエラ』に登場。作中では単に「ガンダム」としか呼ばれない(公国軍将校からは「連邦の白いヤツ」と呼ばれる)が、外観はほぼ上記タイプBと共通するため、名称は便宜的なものである。なお、単行本第4巻および第5巻の表紙には "FA-78B (BANDIERA Ver.)" と記載されており、上記『MSV-R』版とは型式番号が異なる。 エムエム・クルガを主任として、キャリフォルニアベース奪還に向けて開発が進められるが、完成直前でバランサーの調整が難航しお蔵入り寸前となる。しかし、シモン・バラがテム・レイから預かった設計図により奇跡的に調整が成功する。上記タイプBとの相違点としては、3連装ビーム・ライフルは装備せず、小型シールドおよびビーム・サーベル2基を右腕に装備、左手にジム・ストライカーのスパイク・シールドを携行する。またカラーリングはライト・ブルーを基調に、一部黒で塗り分けられている。 本来のパイロットはハッティ・ドルングス大尉であるが、ユーリー・コーベルと交戦の経験があるシモンが搭乗する(ただし伍長に降格しMSに搭乗する資格はないため、公にはされていない)。ジャブロー攻略戦と同時にキャリフォルニアベースで開催されたジオン公国軍の軍事パレード妨害のためミデアに搭載され、僚機のジム・ナイトシーカー2機とともに降下。マゼラアタック部隊の一斉射をものともせず、ユーリーのザクIIを一騎討ちの末に撃破する。 本来は地上で運用する機体ではなく、上記の作戦で格闘戦まで行った結果、長めのメンテナンスが必要となった。 その後、ア・バオア・クー攻略の後詰め部隊として月のグラナダ周辺で新型EMS-10Le レプスと対戦。機動性では劣るものの、ミサイルの乱射でレプスの左肩を破壊、スパイク・シールドでビーム・サーベルの仕込まれていた左脚を破壊し、行動不能に追い込む。 フルアーマーガンダム陸戦タイプ
『MSV-R』に登場。 陸戦部隊の上級士官から寄せられた、地球上のジオン侵攻部隊に対抗しうる陸戦に特化したMSの開発要求を受け、上層部は完成間近であるガンダムの仕様を変更することなく対応可能な案として、着手されたばかりのフルアーマーガンダムと同様の増加ウェポン・システムの陸戦仕様の開発を指示している[26]。プロトタイプガンダムを素体とし、機動性を重視して増加パーツの徹底的な軽量化が検討されている[26]。重力下で運用されるため火力の増強には限度があり、フルアーマーガンダムよりはやや見劣りするが、それでも当時の水準以上の火力を有している[27]。塗装は本体をプロトタイプガンダムそのままに、増加パーツはフルアーマーガンダムと同様のダーク・グリーンのほか、「タイプ2」として白を基調とした寒冷地迷彩も検討されている[26]。 シミュレーションが作成されているが、制式採用には至っていない[27]。 フルアーマー・ガンナーガンダム漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』に登場。『MSV-R』ではガンナーガンダムが設定され、一年戦争終結後に検討されて結局開発中止になったとされているが、本機は一年戦争末期に実戦参加したことになっている。 通常のガンダムを素体に、追加装備をフルアーマー化することによってガンナーガンダムと同等の性能をもつ構造となっている[28]。スラスターやセンサー類などの配置はガンナーガンダムと同様となり、頭部にもメインカメラの遮断シールドと複合センサーが装備されている。塗装も同様に濃淡グレーと青を基調とする。 一年戦争終結直前にゼナおよびミネバ・ザビを乗せアクシズへ向かうグワジン級を追撃する連邦軍艦隊に配備、搬入後に追加装備が施され、マルセラ・スペンサー少尉が搭乗する。ガンナーガンダム専用のビーム・ライフル2丁にガンダム7号機と同型のシールド、さらにフルアーマーガンダム7号機に似た大型のビーム・キャノンを装備する。 フルアーマー・ガンダム(サンダーボルト版)漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する機体(形式番号:FA-78)[注 5]。 イオ・フレミング少尉が搭乗。サイド4「ムーア」跡宙域、通称「サンダーボルト宙域」を攻略する、地球連邦軍の艦隊「ムーア同胞団」に配備される試作MSとして登場し、ジオン軍リビング・デッド師団のスナイパー部隊と交戦する。 メインカラーはダークブルーと白。上記のフルアーマーガンダム (FA-78-1) とは細部や装備が異なっているが、これはFSWS計画自体が発展途上であったため、さまざまなシステムや装備が実験的に配備された結果とされている。ビーム兵器と実体弾兵器を多数搭載しており、重武装化の弊害である機動性の低下は肩部や脚部、バックパックなどの各所に配置されたアポジモーターによって補う。全身の関節にはシーリングが施され、シールドと合わせてムーア宙域の多数のデブリに対応している。また、バックパック後部にはプロペラントタンクを兼ねた大型のロケットブースターが2基配置され、全スラスター推力は高機動型MSにも匹敵する。また、バックパックの前部には予備のエネルギーパックと2基のサブアームが取り付けられており、エネルギーパックの交換やシールドの保持などの用途に使用される[29]。バックパックや全身の装甲は状況に応じてパージが可能。腹部には、緊急時の脱出装置となるコア・ブロック・システム(エマージェンシーポッド)を搭載する。 右腕部の2連装ビーム・ライフルは大型化とともにエネルギーパック形式に変更されている。左腕部には5連装ロケットランチャーがあり、艦艇サイズの障害物すら移動させるほどの推力を持つ。バックパックの右肩部には暗礁宙域の大型デブリを貫くほどの威力を持つ大型ビームキャノン、左肩部に多弾頭型の6連装ミサイルポッドが配置されている。ビーム・サーベルはバックパックの左右側面に1基ずつ装備され、サブアームによって取り外しを行い、腕部で保持して使用する。また、機体本体のバックパックにも予備の1基を装備している。全身の装甲各部にあるハッチには小型ミサイルを内蔵する。シールドはRX-78用のものとは異なる大型となっており、左右それぞれの腕部に外装するほか、サブアームで保持して計4枚を同時に装備可能である。マスターグレード Ver.Kaのウェポンハンガーでは新たにビーム・ライフルとハイパー・バズーカが付属しており、これらには2基を連結可能なギミックがある。 ダリル・ローレンツのサイコ・ザクとの最終決戦時は互いの弾薬をすべて撃ち尽くすほどの激戦を繰り広げる。装甲とバックパックをパージして奇襲を行うが僅差で敗北し、頭部を失った機体はジオン公国軍に鹵獲される。その後、クライバー将軍専用の宇宙要塞で機体の再生が密かに進められるが、未完成の状態で装甲やパーツの一部がかつて本機を倒したダリルの乗るサイコ・ザク マークIIの宇宙用装備として流用され、パーフェクト・ガンダムとなっている。 頬のセンサーが原作では2対、OVA版では1対になっている。また、後者では2連装ビーム・ライフルの砲身にオレンジのラインが追加されているなど、若干細部デザインが異なっている。 ガンダムアーマードタイプバンダイのプラモデル「マイクロガンダム」にラインナップされていた機体。フルアーマーガンダムの上半身の装甲のみを装備したタイプ。 ヘビーガンダム
『MSV』の続編に当たるメカニックデザイン企画『MS-X』に登場。また『MSV-R』では2号機が登場した。 FSWS計画の第2試案[32]、または頓挫したフルアーマーガンダムの代替案とされる[30]。増加装甲を取り付けるのではなく、重装甲・重武装型のガンダムを新たに開発しているのが特徴で[30]、そのためコア・ブロック・システムは廃され[33]、Aパーツおよび脚部などが新規設計されている[32]。量産化を前提とした原型機でもあるため、複合装甲厚に余裕をもたせており、インテグラルタンクの容量は大幅に向上、フィールド・モーターは大型でより強度が高いものに換装されている(マグネット・コーティングはほどこされているものの、NTパイロットに対応できる追従性は失われている)[34]。また、頭部デュアル・カメラにはプロトタイプガンダムの初期案で用意されていたフェイス・シールドが採用されている[34]。 懸念された運動性の低下はハービック社による新型推進器の搭載でクリアする予定となっていたが、推進器の開発が遅延したことと、アムロ・レイ搭乗機であるガンダム(2号機)が通常装備で重MSに対して戦果を挙げていったことから本機の必要性は疑問視され、宇宙世紀0079年11月末には計画が中止となる[30]。しかし、一年戦争終結から8ヶ月後に開発計画が再開され、半年後に全規模開発機が3機(4機とする記録もある)完成している[35]。また、低下した機動性を補うため、ガンキャリーと連携運用される[36]。 完成した3機のうち1機は大気圏突入テストの際に失われ、残る2機は実験部隊に短期間配備されてテストベッドとして運用され実戦参加したともいわれるが、記録は公表されていない[37]。完成機は予定通りの性能を示すものの、制式採用には至っていない[35]。
ヘビーガンダム(MSD版)『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の『MSV』的企画『Mobile Suit Discovery (MSD) 』にも登場[40]。基本的に従来の設定と変わりないが、『MSD』におけるFSWS計画はガンダムFSDの延長上にあるプランとされている[40]。塗装もガンダムFSDに準じ、ダーク・グレーを基調に一部オレンジが配されている。また、総生産数は不明だが、ロールアウト時は白とライト・グレーを基調としていたとされる[41]。 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島』では、1機がソロモン攻略戦に参加しており、一年戦争中に完成・実戦参加している設定に変更されている。フレーム・ランチャーとシールドを携行。 シャトルガンダム
ホビージャパン発行のムック『HOW TO BUILD GUNDAM WORLD 3 MOBILE SUIT Ζ GUMDAM』に登場。ヘビーガンダムの系譜に連なる、初めて自力で大気圏離脱及び突入を行ったMS。型式番号は持たず、T1号(トライアル1号)という仮称コードが付けられている[44]。 宇宙世紀0083年3月頃、地球連邦政府は地球連邦軍に対し、市民へのデモンストレーションおよびアクシズに対する牽制のため、1年以内にガンダムタイプの可変MSを開発するように要請した[45]。この要請は実用化を前提としないものであり、連邦軍はヘビーガンダムの設計図を元にアクチュエータ方式の関節やリニアシートといった新機軸を盛り込みつつ、背部に折りたたみ三角翼と機首整流耐熱カバーを備えた部品装着式の簡易な可変機構を採用して開発を進めている[46]。脚部には高機動スラスターとともに強力熱核ロケット計2基をメインエンジンとして備え、シャトル形態でこれを用いて大気圏を離脱した後に軌道を周回し、大気圏への再突入の後は滑空して基地に帰還する、という運用方式が取られる[44]。反面、推進系に脚部の内部スペースを割いているため歩行能力が低く、平地以外での陸上移動はホバリングに依存している[44]。 開発は宇宙世紀0083年4月に連邦軍カリフォルニア基地工場で開始され、翌0084年8月に完成。同年11月にはカリフォルニア基地で1回のみの公式飛行を行い、約1時間半の飛行の中で大気圏離脱と突入、さらには地上および空中での変形を成功させている[47]。その後の消息は知られておらず、飛行中にエンジンに再使用不可能なほどの損傷を負いスクラップとなった、ケネディ宇宙港の博物館に保管されているなどの説がある他、ガンダムMk-II開発の参考にすべくティターンズが接収しているとも言われる[44]。 また、可変機構が部品装着式であることを活かした派生案として、高機動スラスターや冷却システムなどからなる宇宙空間用など、いくつかのオプションパックを装備した仕様も計画されていたという[48]。
高機動型ガンダムゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』に登場[注 6]。ガンダムの背部及び脚部に補助推進装置を装備した高機動タイプで、宇宙空間専用機である。一説によれば、マグネット・コーティングと増加兵装(FSWS)計画からのスピンオフとして設計されたという[50]。 ゲーム上においては連邦軍の中で最後に開発される機体だが、主兵装であるダブルビーム・ライフルの命中率はRX-78-2より劣る。 ガンダム高機動型動く実物大ガンダムプロジェクト「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」で設定された機体。型式番号:RX-78F00 HMT。 RX-78F00の試験運用の一環で上記の復元を行った機体。 ガンダムGダッシュ
ゲーム『GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079』に登場。メカニックデザインは大河原邦男。 ガンダムのAパーツ(上半身)にコア・ブロックを介して、宇宙戦仕様のGダッシュパーツを装着した高機動タイプ。ガンダムMAモードの発展型と考えられ、FSWS計画における高機動タイプの一つに相当すると思われるが[要出典]、実機の開発が行われたかどうかは解っていない。戦場が宇宙に移行した際のRX-78用のパワーアップ・パーツとして開発されたとの説、Bパーツの破損によりルナツーで急遽生み出された機体という説など様々な説があるが詳細は不明である。しかしながら、そのスペックは非常に高く、巡洋艦に匹敵する巡航性能と火力を誇ったという記録が見つかっている[51]。 Gダッシュパーツは巡洋艦並の加速性能を持つブースター・ユニットとウェポン・デバイスから構成されている。ウェポン・デバイスは、パーツ上部の2門のフォールディング・ビーム・キャノンによって構成されている。フォールディング・ビームキャノンは使用しない時、戦闘の邪魔にならない様後方を向いており、必要なときにAパーツの腕によって引き出され、それぞれの引き金を引くことによって発射される。これによりビーム・サーベルの使用も可能である[52]。
アレックス増加装甲試験型ガンダムNT-1にチョバムアーマーではなく、「FSWS試験案」としてフルアーマーガンダム同様の増加装甲と武装を取り付けた形態である。 初出はプラモデル「1/144 RX-78NT1 ガンダムNT-1」の組立説明書に掲載されていたイラストで、それを元に「ホビージャパン」誌や大日本絵画の雑誌「モデルグラフィックス」でそれぞれ独自に設定を付記されて模型作例が作られた。「モデルグラフィックス」はガンダムNT-1の2号機であるグレーの機体を基に開発されたとしている。「ホビージャパン」ではFA-78-Xという型式番号を付けている。ただし初出の説明書には機体名や詳しい設定は書かれていない。 漫画『機動戦士ガンダム カタナ』では、「フルアーマー・アレックス」という名称で登場(型式番号:FA-78NT-1)。宇宙世紀0084年に発生した反地球連邦組織「シン・フェデラル」に所属し、機体は赤く塗装されている。その後、機体の中破に伴い外装パーツなどがFA-79FC フルアーマー・ストライカー・カスタムに流用され、素体はムラサメ研究所と繋がりを持つアンリ博士によってRX-78NT-X ネティクスに換装された。パイロットはコテヅ。 フルアーマーガンダム7号機
メカニックデザイン企画『M-MSV』で設定、および大河原邦男によってデザインされ(初出は『SD CLUB』第14号)、ゲーム『機動戦士ガンダム戦記』でカトキハジメによってリファインされた。フルアーマーガンダム、ヘビーガンダムに続く型式番号であることから「フルアーマー3号機」とも呼ばれる[55]。 当初からフルアーマーなどのオプションを想定して設計された[56]ガンダム7号機に増加装甲(ファースト・アーマー[57])を装着した状態。設計コンセプトはFSWS計画当初から一歩踏み込み、よりベース機とのマッチングに配慮されており[55]、増加装甲パーツにもサブジェネレーターを装備[56](リファイン後のプラモデルの解説文では「サブジェネレータを内蔵」と表記[55])、スラスターも多数追加し、フルアーマー状態でもひとつの「完成されたMS」となるよう設計されている[53]。また、MSの質量中心である腰部(臀部)にAMBAC作動肢となるテール・スタビライザーを装備することにより、機体の加速性を飛躍的に改善している[55]。
重装フルアーマーガンダム
出典はフルアーマーガンダム7号機と同じ。「重装フルアーマーガンダム7号機」とも呼ばれる[64]。フルアーマーガンダム7号機に更なるオプション(セカンド・アーマー[57])を装着した状態で、設計思想はモビルアーマーや戦艦に近いとされる[57]。大出力のブースターが装備されているものの、小回りが効かずMS同士の格闘戦にはまったく向いていない[57]。 実際の運用としては、本仕様のブースターで前線まで短時間で移動、同時に戦艦並みのメガ・ビーム・キャノンで長距離からの威嚇および攻撃をおこなう。中距離戦ではセカンド・アーマーを排除し、フルアーマーガンダム7号機での戦闘となる(ただし、背部ビーム・キャノンは装備されない)。接近戦ではファースト・アーマーの一部を排除し、ビーム・ライフルとビーム・サーベルによる完全な格闘戦に移行する[57]。 一年戦争時の技術力での実用化は不可能といわれたが[57]、ガンダム7号機本体およびフルアーマーガンダム7号機を含め、宇宙世紀0081年には完成し、実戦参加を果たしている。戦歴はガンダム7号機を参照。 漫画『機動戦士ガンダム0083 REBELLION』では、本機のセカンド・アーマーをガンダム試作1号機フルバーニアンに流用した重装フルアーマー・バーニアンが登場する。 開発された補助兵器バストライナー
『MS-X』に登場する地球連邦軍の宇宙・地上用移動砲台。 中型突撃艇クラスの艦体に戦艦用のビーム砲を取り付けたもの[32]。ノースポール級宇宙空母に8機まで搭載可能としている[32]。
ガンキャリー『MS-X』に登場する地球連邦軍の宇宙・空中用輸送機。Gファイターの発展タイプであるが、Gファイターと比べると輸送及び防御に特化した機体である[独自研究?]。基本的にはヘビーガンダム用の補助兵器であり、フルアーマーガンダムで使用できるかどうかは不明。できるという説もある[66]。 『プラモ狂四郎』では多少デザインが変更され、「ガンキャリアー」という名称でパーフェクトガンダムIII(レッドウォーリア)と共に登場している。 こちらは「キャリアスーツ」というMS形態に変形することもでき、単機でも格闘戦が行えるようになっている。 Gベースプラモデル「SDガンダム BB戦士」にて設定されたオリジナルの支援メカ。フルアーマーガンダム用の機体であり、フルアーマーガンダムの武装や増加装甲(BB戦士オリジナルの「ヘッドギア」を含む)を装着した「GベースフルアーマーVer.」と呼ばれる形態を取ることが可能。また、同様の機能を有するパーフェクトガンダム用支援メカ「Gキャリアー」との合体機能も有している。 RX-81『MSV』の文字設定が初出で、のちに『M-MSV』で新設定とともにデザインされ、ゲーム『機動戦士ガンダム戦記』(PlayStation 3用)で追加設定とともにリファインされた(詳細は後述)。 『MSV』の文字設定では、RX-81は一年戦争末期に計画されたガンダムの完全量産型というべきもので、FSWS計画の延長上にあるプランとも言われる[1]。両プランは同じジャブローの開発チームによって[67]並行して進められている[1]。主に格闘戦性能の向上が要求され[67]、機動性はニュータイプが搭乗した際のガンダムを標準とし、装備・携行するビーム兵器も強化[68]、ガンダムでさえ不完全であった問題点も解決しつつ1機に戦艦以上の戦力を持たせる[69](これはFSWS計画とも共通する[67])というものであったとされる。しかし本機の企画案にはっきりした改修箇所などの指示はな、外観やスペック、運用面に関する記録も残されておらず[1]、どの程度まで研究が進められていたかは不明である。 『M-MSV』の設定では、一年戦争終結後に上記の初期基本プランは白紙に戻され、新たにMSの部品の互換性の向上や、状況に適応した武装変更をコンセプトとしている[70]。 ゲーム『機動戦士ガンダム戦記』(PS3用)では、新たに「ジーライン」の名称が付けられ、FSWS計画を継承し、基本フレームに目的別の装甲・兵装を換装することにより多様な状況に適応する設計となっている[71]。「スタンダード」「ライト」「アサルト」の3種のアーマーはさらにそれぞれ専用の追加バックパックにオプション兵装を装備することで「フル装備[72]」となり、オプション兵装もガトリング・スマッシャー、ミサイルランチャー、アサルト・キャノンの3種を作戦に応じて組み合わせることにより様々な武装運用が可能である。 軍縮の煽りを受けて開発は一時中断されており[73]、正確な生産数は不明。 宇宙世紀0081年、格納庫で眠っていた2機が遊撃特務部隊「ファントムスイープ」に配備され、ジオン公国軍残党による「水天の涙」作戦阻止のために実戦参加している[73]。
|